まるだい運輸倉庫、安全対策は対話
小田原市の(株)まるだい運輸倉庫の秋元美里社長は、神奈川県内でも注目を浴びている女性経営者です。創業者の孫として2007年にまるだい運輸倉庫に入社し、16年副社長を経て、20年から社長として、250名程の会社を引っ張っています。
企業理念は、「社会に役立つ事業として、広く社会に貢献し、よりよい社会づくりに寄与します」 社会に貢献する企業として、一人一人の社員の成長に気を遣っています。
運送という事業性格から、交通事故は避けられません。秋元さんが社長に就任された2020年には対前年比の事故件数が80%も減少しました。事故削減のポイントは、事故を起こした人を決して叱らないことだそうです。なんと、社内規定に罰則がありません。
当初、事故を起こしたドライバーが謝ろうともしない態度に対し、叱ることなく「謝ることは負けではない」と教えさとしました。対話を続けることで、ついにこのドライバーは涙を浮かべて心を開きました。その後は無事故を続けただけでなく、社内で率先して5S (整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)活動に取り組み、会社を盛り上げてくれています。
従業員の態度にあきらめることなく向き合い、信じることが重要だと社長は力説されます。
事故防止について、どのように考えておられるのでしょうか?
人間性の成長、それが事故削減を生みます。固定観念にとらわれず、物事を様々な角度から見るダイバーシティ(多様性)経営を心掛けています、との答えでした。
次回は、同社の組織づくりについてお伝えします。 (学会員:根本幸治)
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