結果を起点にしない
人材塾4期生の川又と申します。私はサッカー観戦が趣味で贔屓チームの試合を見に行いきます。その中で感じている事をお話しさせて頂きます。
サッカーとは競技において勝敗を決めるものですので、勝つときもあれば負けるときもあります。言うなれば、勝てば「結果を出した」負ければ「結果が出なかった」と評価されるわけですが、勝ったときは称賛の拍手や褒め称える声で溢れます。ですが問題は負けた時、その時には一部ではありますが「プロならちゃんとやれ」「気持ちを見せろ」「負け試合を見せやがってふざけるな」といった声が現場でもインターネットでも見受けられるのが現状です。
こうなった時、選手本人がそれを見てどう感じるのかをいつも考えます。そのような声を逆に原動力にできる選手もいるでしょうが、選手も一人の人間なので逆に気を病んでパフォーマンスが落ちてしまう選手ももちろんいるはずです。
そんな中で勝敗という結果だけを評価の判断基準にして叱責するのは、試合までの間に様々な準備をしてスタメンを勝ち取り、勝利に向かって全力でプレーした選手のやってきたプロセスまでも否定することになり、本来であれば選手を後押しする存在であるはずのファン・サポーターが足を引っ張る存在になっていないか?と感じています。
ダニエル・キム氏の「組織の成功循環モデル」というものがあります。
これは結果を起点にすると結果が思わしくなかった時に人や環境のせいにしたり、強い叱責で萎縮して行動することが出来なくなり、その繰り返しでさらに結果が出なくなる悪循環に陥る。
逆に関係性を起点にすると相互理解・信頼関係が出来ているので、結果に対してうまくいかないときでも否定から入らずポジティブな言動や対策を一緒に考えることで気づきや新たな挑戦が生まれ、結果に繋がる好循環が生まれるという考え方です。
この考え方を基に、試合で負けても良いプレーを見つけて「あのプレー良かったよ。また次頑張ろう!」といったポジティブな雰囲気を作っていき、プレーする選手が「負けても応援してくれるみんなを笑顔にするためにまた次頑張ろう!」と思ってもらえることが重要なのだと感じています。
そしてこれは企業においても同じことだと思っています。
会社として結果は勿論重要ですが、関係性を起点して考え、ミスを恐れず挑戦し続けることができる組織風土を作ることが企業の成長、社員の幸せに繋がるのだと信じてなりません。
人材塾4期生 株式会社宝島ジャパン 川又俊彦
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