【No294『障害者の夢に夢を重ねて 竹ノ内睦子 藍工房を主宰して30年』;いい書籍紹介】
今回は東京都世田谷区で社会福祉法人藍を立ち上げた竹ノ内睦子さんの半生を綴った書籍をご紹介させていただきます。
『障害者の夢に夢を重ねて 竹ノ内睦子 藍工房を主宰して30年』著者;天野寛子 2012年3月発行
著者の天野寛子さんは1968年昭和女子大学短期大学部の講師・教授を経て、昭和女子大学大学院教授を2009年に退職されていますが、1985年頃に大学祭に染色をとりあげ、藍工房の「藍染め」を見学した際に「資金不足」であることを知り、寄付等を通じ竹ノ内睦子さんと繋がりをもったのが最初とのことです。
●章立て
はじめに
第一部 藍工房のあゆみ
1章 小高さんとの出会い
2章 藍工房のあゆみ
3章 藍工房の現在
第二部 世界を舞台に
4章 世界を舞台に
第三部 藍工房のヴォランティア
5章 ヴォランティア・スピリッツ
6章 ヴォランティア
第四部 竹ノ内イズム
7章 夢
8章 夢のもてる職場づくりへのチャレンジ
9章 竹ノ内イズム
終章 次の10年に向けて
スペシャルサンクス
あとがき
付属資料(引用文献・資料リスト、藍工房組織変遷図、竹ノ内・藍工房関連年表、藍工房職員アンケート)
●竹ノ内睦子さんの家庭
・竹ノ内睦子さんは1941年9人兄弟の末っ子として鹿児島で生まれました。
校長であった父は満州へ出張中に交通事故にあってしまい、看病のために満州へ渡った母のあと、当時20才の長姉に育てられました。
中学生になった頃、長姉のところから京都の兄宅に引き取られることになります。京都にはすぐ上で知的障がいをもつ兄も暮らしていました。障がいを持つ兄に初めて会ったのでした。
・竹ノ内睦子さんは1964年に結婚した時、義父宅には血縁のない障がい者がいました。
・3人目のお子さんを妊娠中に、自身の脚に癌がみつかり絶望の中、何度かの手術を経て回復。
・1980年には世田谷区の婦人大学に主婦として学ぶ学生となり、勉強会で知り合った障がいを持つ女性が、“仕事がしたい”と言ったことに衝撃を受けています。その経験が1983年に藍工房設立に繋がっていきます。
●最後に
この書籍には、創業者;竹ノ内 睦子さんの人生が詰まっています。是非一人でも多くの方にこの『障害者の夢に夢を重ねて 竹ノ内睦子 藍工房を主宰して30年』をお読みいただきたいです。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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