【No301『小さくてもいちばんの会社 日本人のモノサシを変える64社』著者;坂本光司&坂本光司研究室;いい書籍紹介】
今回は2012年7月に出版された『小さくてもいちばんの会社 日本人のモノサシを変える64社』をご紹介します。
『小さくてもいちばんの会社 日本人のモノサシを変える64社』著者;坂本光司&坂本光司研究室 (講談社)
●就職活動中の大学生から届いたメール
本書の「はじめに」には坂本先生に届いた、ある有名大学の4年生から長いメールの要約が紹介されています。
“就職戦線に完全に乗り遅れてしまいました。的確なアドバイスを得られず、久しぶりに故郷(東北地方)の両親のもとに相談に戻りました。私の話をじっと聞いてくれた父親が、自分の書斎から一冊の本をもって来て、『〇〇、この本を読みなさい。きっと役に立つから・・・』と私に本を渡してくれました。本は先生の著書『日本でいちばん大切にしたい会社』でした。二階のかつての勉強部屋で、本を読ませていただきました。正直、涙があふれ出てきました。もう私は迷いません。先生、ありがとうございました”
●章立て
はじめに
第1章 求められる「人」を大切にする経営
第2章 なぜ、オンリーワンになれたのか?
第3章 なぜ、お客様に選ばれるのか?
第4章 なぜ、この会社は“人財”が育つのか?
第5章 なぜ、前例をくつがえせたのか?
第6章 弱者にやさしい会社はどこが違うのか?
●掲載企業
第2章 なぜ、オンリーワンになれたのか?
16社 マニー、エーワン精密、タマス、阿蘇製薬、東海ヒット、合資会社龍の瞳、日本グラニューレター、能作、辻谷工業、中越パルプ工業、東海電子、トウチュウ、清川メッキ工業、昭和測器、サンエムパッケージ、アールエフ
第3章 なぜ、お客様に選ばれるのか?
15社 徳武産業、マキオ、小ざさ、コガワ計画、中央タクシー、芦野温泉、大谷、荒畑園、東海精蠟、イオンレイクタウン、ダイシン百貨店、佐市、お多福グループ、杉山フルーツ、菓匠Shimizu
第4章 なぜ、この会社は“人財”が育つのか?
12社 樹研工業、タニサケ、沖縄教育出版、水上印刷、Acroquest Technology、ChatWork、未来工業、六花亭製菓、エーワン精密、サンキュー、東京R不動産、スピーク
第5章 なぜ、前例をくつがえせたのか?
15社 未来工業、六花亭製菓、アニコムホールディングス、万協製薬、メーカーズシャツ鎌倉、福井洋傘、丸吉日新堂印刷、巣鴨信用金庫、日本ウエストン、アラヤ、アルモニコス、NCネットワーク、植松電機、MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)、木売内工房
第6章 弱者にやさしい会社はどこが違うのか?
9社 アイエスエフネットグループ、ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン、コーケン工業、モルティー、エフピコ、いなげや、ラグーナ出版、富士メガネ、日本理科学工業
●最後に
本書は、何らかの分野で「わが国でいちばん」のセールスポイントをもっていると思われる中小企業を取り上げています。(詳細事例として59社、Hint事例として5社)
本書では、その多くは業界統計では出てこない、これまでほとんど紹介されていない小さなマーケットを対象とした中小企業が多数あります。
中小企業は大企業とは違います。大企業をイメージした似たような経営の思考は、中小企業を間違った方向に導いてしまいます。中小企業はニッチな市場でオンリーワンを目指したり、誰もやっていない市場を作り上げることが大切です。本書はそんな事例がたくさん載っています。
***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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