無常の教えと、人を大切にする経営
人財塾6期生の櫻井と申します。
先日、大きな気付きと嬉しい出来事がありましたので、報告を兼ねてブログに書かせていただきます。
私は最近お坊さんのYoutubeを見ています。
見たときにはあまり理解できないこともあるのですが、日常を過ごしていると「こういうことなのか」と理解が深まることがあります。
今回の動画のテーマは「無常」についてお話をされていました。
その中でお坊さんは「無常は真理・事実であり、無常だからこそ幸福だ」と説かれていました。
今までの私は無常は幸福とは程遠く、「無常とは受け入れないといけないもの(どちらかというと強制的に納得しなければいけないなどの、諦めに近いもの)」として捉えていました。
この話を聞いた数日後に、会社のパートタイムの女性と話をする機会がありました。
きっかけは「自分は目標設定をする必要がないと思っている」という彼女からのメッセージでした。
私の会社では、パートタイムも正社員も同じように半期ごとに目標設定を行い、その結果を振り返って人事評価に反映するということを行っています。また、利益が出た際の決算賞与もパートタイムの方も対象としており、社員との区別が限りなく少なくしているという現状があります。
彼女からもらったメッセージには、「パートタイムは社員に比べて責任が少ないはず。きちんと指示を受けてその範囲で業務を行うべき」などの一般的な見解が書かれており、それを見た私は「一般的にはそうかもしれないが、彼女の言葉ではない気がする」と少しだけ違和感を感じました。
そこで彼女に連絡をして、直接話を聞くことにしました。
面談中も彼女は「パートタイムは責任の範囲を狭くして、言われたことだけをやっているべきだ」という主張をしていました。そして私は、実現する方法を本気で考え、彼女がそれを本気で求めているのかも確認しました。
「あなたの望みを実現するためには、マイクロマネジメントをするという方法があると思います。私にマイクロマネジメントをして欲しいと言っていますか?1年前にあなたの上長が行っていたようなマネジメントスタイルをあなたが求めているという理解なんですが、あっていますか?」
実は1年ほど前まで彼女の上長を努めていたメンバーは、パートタイムの横のつながりをなくし、業務範囲を狭め、「ここだけやっていればいい」「わからないことは私に質問して」というスタイルのマネジメントを行っていました。
そして私の質問を聞いた彼女は真剣に考え、「自分はそれを求めていない」と伝えてくれました。
入社した時の彼女の考えは、パートタイムは決められた範囲を文句なく作業するのが当たり前という考えで、当時は何の違和感もなく(多少窮屈な思いをしながら)業務を行っていたようです。
しかし今はメンバー同士で相談して常に業務を改善しており、ここにやりがいを感じていることも改めて言語化することができました。
この件に関しては、実際にまだ結論はでていないので、もう少し会話を重ねる必要があるのですが、入社当時の思いと今の考えを言語化することで、彼女の変化・成長を二人で実感し、それがとても嬉しいと感じることができた、素晴らしい出来事となりました。
そしてこの経験を通じ、「これが無常ということなのか」と理解できた気がしました。
人の考えは体験を通じて、変化・成長していく。
変化・成長するからこそ、幸せを感じることができる。
変化を恐れずに、いろんなことにチャレンジ(体験)しよう。
このような学びを得ることができました。
そして、今我々が便利に過ごせているのも、先駆者のチャレンジ・変化があってこそだと気づき、なんとも言い難い幸せを感じることができました。
彼女との面談の最後に交わした会話を紹介します。
「櫻井さんは優しすぎるんです。パートの私にこんな時間取ってくれて」
「私にとっては最高の褒め言葉です。人を大切にする経営を学んでいて、本気で皆さんを大切にしたいと考えているので。」
(私は涙を堪えるのに必死でした)
人財塾で学び、色々と実践する中で、こんなに素晴らしい経験をすることができました。
この場を借りまして、皆様に感謝を伝えたいと思います。
ありがとうございます!
そして、これからも引き続きよろしくお願いいたします。
人財塾6期生・株式会社スカイアーク 櫻井喜幸
パートタイムの女性の方との向き合い方、とても参考になりました。櫻井さんの誠意と熱意がきちんと伝わっていることも素晴らしいです。このブログを弊社の社長にも読んでもらいました。
「人の考えは体験を通じて、変化・成長していく。変化・成長するからこそ、幸せを感じることができる。変化を恐れずに、いろんなことにチャレンジ(体験)しよう。」とても共感します。これからも情報交換をお願いします。