人財塾を経て、経営者としての第一歩

経営人財塾6期生、株式会社ABTの藤本忠と申します。

当社は、損害保険会社の事故や災害で発生した全損車両の処理処分を請け負っている会社です。全国約150社の提携会社と連携し、日々仕事を行っています。

人財塾を卒業して早や3ヶ月が経過しましたが、未だ学んだ数々の教えや事柄を、事ある毎に想い返したり読み返す毎日です。過去には多くのセミナーや勉強会などを受講してきましたが、その場限りが大半でした。この人財塾で学んだことが、少しずつですが自分自身に腹落ちして身になり肉となりつつあることに、時折幸福を感じています。

先日、第14回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞を受賞(審査委員会特別賞)された会宝産業(石川県)様に訪問させていただきました。実は、遡ること4年前、私が当社の社長に就任した時に、仕事の関係で同社の近藤典彦会長と面談していたのです。

ご挨拶の後、近藤会長からこんなお話をいただきました。

「社長就任おめでとうございます。経営するにあたって、これから幾多の困難や数々の決断を強いられることになると思います。今日は一つだけお話させてください。たらいの中の水の上に泡が漂っており、その泡は利だとします。泡を自分の手元にかき寄せても泡は手の脇から流れ出てしまいますし、たらいを自分の方に傾けたりしても、泡は反対側へ流れ出てしまいます。逆に、泡を向こうに押し出したり、たらいを向こうに傾ければ、泡は自然と自分の方に集まってきます。つまり、相手をまず幸せにすることで、自分にも幸せが訪れるのです。直ぐに結果を求め過ぎず、正しいことをやり続けなさい」(同社では、これを「たらいの法則」と呼んでいます)と。ご教示いただいたことは、今でも深く心に残っています。

3月の最終講義で坂本先生から、10の項目をまとめた「最終講義・坂本メモ」をいただきました。「異常が長く続くと、異常があたかも正常に見える」、「リーダーの最大級の仕事である決断は、損得ではなく善悪、不自然ではなく自然、自利ではなく利他、株主ではなく社員を基軸にするべきである」、「困っていると思われる人・助けを必要と思われる人が、近くにいたならば、見て見ぬふりは許されない。自分が相手だったら・・という思いで、手を差し伸べるべきである」。少しずつですが、良い時も、うまく行かない時も、全てを一度受け入れることで新たな一歩を踏み出すことが出来るようになりつつあります。

1年間の人財塾での学びを経て、漸く少しずつ行動に移しては反省し、実践に移しては振り返りの毎日です。しかしながら、人財塾でその軸となる教えに出会えたことを何よりの喜びに感じ、これからも少しずつ前へ進んでいきたいと思います。

人財塾6期生・株式会社ABT・藤本 忠

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「人財塾を経て、経営者としての第一歩」への1件のフィードバック

  1. 昨年の夏合宿で、会宝産業様に訪問していらい、同社のメルマガを登録しています。たらいの法則は、近藤社長からも伺いました。同社の「いい会社を作りたい人を採用する」というメッセージも、私の心に刻まれています。
    私も人財塾での教えを少しずつ少しずつ、行動に移しています。これからも、情報交換をお願いいたします。