障がい者支援の学びを続けて

経営人財塾6期生、株式会社アタックス・ヒューマン・コンサルティングの永田健二です。私は日ごろ、様々な中堅中小企業にお邪魔して、人事制度を設計する伴走支援をしています。今までは、どちらかというと制度作り屋(やり方)の側面が強かったため、人を大切にする経営のあり方を学ぶべく経営人財塾の門をたたきました。その中で障がい者を支援する様々な会社について学ぶことができたことは私にとって大きな財産になりました。今も、勉強を継続しており、いくつかご紹介したいと思います。

東京都西葛西に、リベラル株式会社というOA・通信機器販売と中古OA機器のリファイニング事業を行っている企業があります。こちらは障がい者雇用を福祉ととらえず、OA機器清掃・修理のプロ人財として戦力雇用している会社です。夏にご訪問させて頂いたのですが、清掃された中古OA機器はもはや新品というレベルでした。そしてOA機器メーカーの担当者がマニュアルを見ながらじゃないと修理できないものを、知的障がい者の方がマニュアルを見ずに修理されているところまで拝見しました。もちろんすぐにできるようになったのではなく、困難を乗り越えてのことで、とても感動しました。リベラルさんの企業理念には「障がい者の仕事ぶりを世の中に拡める」とあり、視察も積極的に受けいれてくださっているとのことなので、ご興味のある方はご連絡されると良いと思います。

また、東京都ビジネスサービス株式会社という企業が開発された「アニマッチ」という研修ゲームも体験しました。障がい者を受け入れるべき企業が、どの様に向き合うべきかをカードゲーム形式で学べます。障がい者雇用をハードル高く受け止めている企業はたくさんございますが、経営層ではなく、実際に受け入れる社員側に無関心や抵抗感が強いと筆者は感じていました。企業訪問は学びになりますが、社員を巻き込もうとすると、それなりに移動費用や時間の調整など準備も大変です。「アニマッチ」はそんな企業の学びの敷居を下げておられていて社員向けの学びツールとしてとっつきやすいと思います。ビジネスサービスさんのオフィスも見学させて頂いたのですが、障がい者の方々がいきいき働いていて、研修も実体験に裏付けされた内容で多くの学びを得ることができました。

勉強していると様々に情報をもらえるようになるものです。ある方から障がい者について学ぶならお勧めの本があるということで「アルジャーノンに花束を」を紹介いただきました。まだ、お読みになっていない方にネタバレにならないようあらすじなどは書きませんが、内容としては「ある知的障がい者の知能レベルが上がったときに巻き起こる悲喜こもごも」というSF小説です。読み始めて、まったく止まることなく一気に読み終えたほど、傑作中の傑作であると思います。小説なので受け止め方はひとそれぞれですが、知的障がい者に関わる人々のこころの内側を感じることができるのでお勧めです。 現在、私たちアタックス・ヒューマン・コンサルティングは障がい者支援のコンサルティングメニューを持ってはいません。ただ、今後も研鑽を重ね、いつか多くの方々にお役立ちできるよう、これからも頑張ってまいります。

人財塾6期生 株式会社アタックス・ヒューマン・コンサルティング 永田 健二

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