ブレない経営をするために大切なこと

 東海バネ工業株式会社の坪口です。弊社は、「単品ばねでお困りのお客様のお役に立つこと」を理念としており、その実現に向けて「単品の手作り」に拘ったものづくりやサービスを創業当初から続けています。「手作り」であるがゆえに、社員のモチベーションや成長が会社の成長に最も大きく影響してきます。

 社員のやりがいをもっと高めたい。社員が仕事を通じてもっと幸せになってほしい、そのためのヒントを得たいという思いから、ご縁をいただき、経営人財塾7期生として入塾させていただきました。講義や、課題への取り組みを通じて非常に多くの学びを得ることができましたが、今回は、とりわけその中でも一番の気づきについてご紹介させていただきます。

 私には尊敬し、目標とする方がいます。その方がよく「今の経営者は経営をしたがる」と言われていました。しかし、当時の私は、経営者が経営をすることは役割として当たり前のことで、それの何が問題なのかという思いがあり、もやもやしつつもあまり深く考えることはありませんでした。ですが、この人財塾の講義をきっかけに、その言葉の意味が自分なりに理解できるようになりました。

 私は今まで、社員や仕入れ先など、経営上の資源として大切にしなければならないことは理解していましたので、社員に対する福利厚生、教育など、さまざまな取組みを行ってきました。しかし、人財塾で素晴らしい経営者の皆様の講義をお聞きし、自分自身の中で根本的なところが抜けていることに気づかされました。それは、講義いただいた経営者の皆様が、ご自身にとって社員とはどういう存在なのか、また、その社員が会社を通じてどうなってほしいのか、その他社会貢献も含め、「あり方」を明確に持たれており、その「あり方」に沿って「やり方」を展開されていたということです。そのようなお考えに触れることで、ようやく「今の経営者は経営をしたがる」と言われた言葉が、『やり方』を考える前に、まず『あり方』を考えなさい」という意味だったのだと理解することができました。

 今では、5方良しの内容に対して自分自身の「あり方」を考えながら、少しずつ文字にしています。そうすることで、手段が目的にならず、ブレずに、自信を持って取り組めるようになってきました。  これからも、「あり方」に沿った「やり方」を考え、社員と思いを共有しながら、単品ばねでお困りのお客様のお役に立ち、世界から相談されるような会社になりたいと思います。

人財塾7期生
東海バネ工業株式会社
坪口幸弘

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