5月末に年に1度の旧坂本ゼミOGOB会がDNPプラザ（市ヶ谷）で開催されました。

ここで懐かしい講義が90分聞けたのですが、坂本先生が法政大学を退官されたのが2018年3月ですから7年ぶりの講義です。

坂本先生の優しさは、「日本でいちばん大切にしたい会社」を読むだけで伝わってきますが、私は、先生の語りが好きです。人情落語を聞いているように、先生と各経営者とのやり取りが映像となって浮かびます。本だけでなく音声を残したいと思いました。

神楽坂乳業 アジャイルウエア 岡本硝子株式会社 北洋建設 きのとや

先生が各社を訪問し、ひとつひとつの会社の物語を語ってくださります。 こんな素晴らしい経営者が、日本人が誇りとすべき経営者が、今もいるのだ。

私は、大学生の就活支援をしていますが、学生の方から「この会社に入社したい」と言ってくる中小企業を多く紹介しようと決意を固めます。

そして、経営学用語事典（2025年出版、2刷決定）についての解説がありました。

大学在籍の時から、先生は訴えておられました。 「今の経営は間違っている。一般に推奨されている経営学が間違っている」

私は、野村證券に入社した時、違う、同志社大学経済学部に入学したときに教えられました。 株式会社は、株主のために株主価値の最大化（高い配当のための利益追求）が目的である。

坂本先生は、怒りと悲しみをもって訴えられてきました。 株式会社は、社員とその家族を含む関係者や地域の幸福の実現が目的である。

野村證券の看板を背負って株式資産の運用をしていた私が、2001年の911テロ被災の経験を経て、転向したことに感慨深いものがあり、坂本先生との出会いに感謝しています。 　　　　　　　　　　　　　　（人を大切にする経営学会：根本幸治）