No376記憶に残る言葉【りょうき歯科クリニック;領木誠一理事長のお話から】

今回は2015年7月に坂本ゼミの大阪合宿先としてご訪問した『りょうき歯科クリニック』さんをご紹介致します。
当日は領木誠一理事長にお話しを伺いました。

 https://www.ryouki4181.com/ 

●概要(現在のHPの情報をもとに作成 )
開設:1993年
理事長:領木誠一氏
住所:大阪府東大阪市森河内西1-16-3
スタッフ数:100数名
診察日:平日と土曜日日曜日。(祝日のみ休診)
診療時間:月~土/9:30~20:00 日・祝/9:30~18:00

歯医者の数は全国に7.0万か所あり、コンビニ4.3万か所と比較してその多さが実感できます。
りょうき歯科は、ここで働く医師やスタッフの環境を整備しながら、通院困難な高齢者向け無料送迎サービスや24時間以内にかけつける訪問歯科、年間364日22時までの診療(ご訪問当時の情報です。現在は概要に記載の通り変更されています)しています。
最新設備や国の規定以上の診療水準(ラバーダム使用や滅菌対応)を備え、患者さんに選らばれるために高水準な医療を提供しています。
従来私達が持っている歯医者のイメージを大きく覆して、優れたサービス業でもあります。

●30才で開業
領木理事長は中学生の時から“大学の勉強をそのまま仕事に役立てたい”と将来は医者を希望していました。
医学部に比べ歯医者はより早く開業できることから歯医者を志しました。大学卒業(歯科大学は6年制)してから5年間、大学病院で修行し30才の時、現在と同じ場所に自宅兼診療所をスタッフ3名、チェア4台で開業されました。

“お金と痛みは患者もち”大学病院時代のある先輩の言葉だそうです。
“大学では歯医者としての技術は学びますが、経営学やサービス業については学ばない”
領木理事長のお話はとても分かりやすく、教育の在り方を浮き彫りにする軽快さでした。
開業時はスタッフ満足度をあげることで顧客満足度が上がると考えて、この医院を選んでくるスタッフを集めています。
開業から5~6年後には、寝たきりの老人ホームへ診療を開始されています。

●2017年、新診療所オープン
視察した翌年の2017年5月には、別な場所に敷地175坪4階建て/大人向けの新クリニックのオープンを控えていました。チェア20台規模です。
今のクリニックは子供用・ママさん用に変更予定だということでした。(チェア10台規模)
歯医者として子供から寝たきりの老人まで、人の一生涯にお付き合いしたいという想いをかなえるためのクリニックが整う予定でした。

●成功や幸せって?
幸せの定義として、“仕事、家庭、趣味、教養、健康の5つの分野をバランスよく実感できている人生が幸せの定義”といいます。
若いうちはアンバランス。領木理事長も若い時に週末は学会ばかりだったと言います。
今はバランスがとれてきて幸せに近づいていると実感されていました。りょうき歯科ではそんな人生の送り方をスタッフとシェアして成長をサポートしていました。

●最後に
“風土を作らないとその上に理念がのっかってこない”。開業時、理念はありましたが、理念先行の問題点を領木理事長は明確にお話されました。
開業後、風土がなく、“あれしなさい、これしなさいだった時期はうまくいかなかった”と正直にお話されました。その苦い経験を経たからこそ、風土作りが大切だと実感されていました。
そして“風土→理念→育成→評価”、そんな流れを教えてくださいました。

同院の理念は“りょうき歯科クリニックに出会えて良かった”です。
通常、歯が痛くなっても我慢してやっと歯医者に行く、そんな世の中ですが、りょうき歯科は、行きたい歯医者になることが理念なのです。

***補足***
この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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