大塚家具の騒動から考える事業承継のあり方

一昨日からニュースを騒がせているのが、大手家具販売業大塚家具でのお家騒動である。
創業者である父と現社長である娘との経営方針の違いから後継者問題が泥沼化しているようである。
父は成功体験から高級品を会員限定で長く使ってもらえる販売方法を、
娘は利益のために会員制を辞めて時代に則した販売方法を、それぞれが主張している。

どちらの販売方法が正しいかは誰も判断できず、これはやがてお客さんや市場が教えてくれる
事になると思う。
但し、経営者として会社の在り方としては、父娘共に誤ってしまったと思う。
それはやはり社員に対して不安な気持ちや迷惑を一番掛けているから。

会見で会長の勝久氏は「私は5人の子供がいる。ただ1740数名の社員も子供。」と社員を思う言葉を述べているが、本当にそう思うのなら「久美子氏やその周囲の人間は経験が浅く経営能力もない。このままでは企業価値が大きく毀損しかねない」と今更言うような後継者選びをそもそもするべきでは無いし、そんな人選をしたという事が経営者能力を疑われても仕方ないように思う。

やはり、どんなに優秀な経営者でも後継者選び、事業承継が難しいという見本のようだ。

私たち坂本ゼミでも、その重要性を十分認識しているので、企業視察に伺うと訪問先の社長に真っ先に
後継者選び、事業承継の準備の有無を質問するゼミ生もいる。

それは3月13日に朝日新聞出版から発売される、坂本光司研究室著「いい会社100の経営指標」にも
経営者に関する指標の中で事業承継関連として
・事業承継のために概ね10年計画で準備する。
・後継者の選定に関し社内外に的確な意見を言う相談者がいる。
という2項目挙げている。
(詳しくは本を買って読んで下さい 笑)

家具業界も外資の参入など国内競争も激しい中、父娘で争っている場合ではないと思う。
本当に社員のことを思うのであればお互いにメンツや私欲を捨て1日も早い解決を望む。

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「大塚家具の騒動から考える事業承継のあり方」への2件のフィードバック

  1. 西森さん
    おはようございます!
    社員が1700名以上もいるとのこと。
    経営機器が起きておりどういう舵取りをしたら良いかで経営陣が揉めている様子は傍からみていて決して良いものではありません。
    でも、毎日朝から晩までこのニュースを取り上げているので、昨晩のニュースで株価が上がっているとのこと。
    無料の宣伝広告費と考えて、意識してやっていたら、凄いなぁと・・・・。
    その御蔭で、売上も上がっているのでは?