「原田左官工業所」さん

「商業界」の最新4月号で
法政大学大学院 坂本光司教授が取り上げた東京都文京区の「原田左官工業所」さん。

昨年6月「ガイアの夜明け」で紹介された。
以下。ガイアの夜明けのネットから
「技を見て盗む」はもう古い! 若手職人確保の新たな手法は…
建物の壁や床などを「こて」で塗り上げる、左官職人。最盛期にはおよそ30万人の職人がいたというが、現在は5万人にまで減っている。
熟練の技が求められ、5~10年は修業しなければいけないが、最近は途中で辞めてしまう若手が多いという。

業界全体がそうした課題を抱えるなか、若手左官がどんどんと育つ会社があった。東京・文京区の「原田左官工業所」。
社員の平均年齢は30歳台で、10代、20代の職人の姿が目立つ。
高齢化が進む業界のなかで、異色の存在だ。

社内には、黙々と壁に「こて」を滑らせる若い職人たちの姿が。時折、パソコンの画面を覗き込み、自分の壁塗りフォームを確認する―。
熟練職人の”お手本”映像を見て、それを真似て練習しているのだ。
アスリートも取り入れている、「モデリング」とよばれる手法。
新人が、1カ月でプロの入り口に立てるようになるという。
取り入れたのは、3代目社長の原田宗亮さんだ。

若者が定着しない原因は、「仕事は見て覚える」として新人を積極的に教えない業界の風習にある、と考えた原田さん。
「モデリング」を導入したり、仕事にさまざまな工夫を凝らしたりして、若手がやる気になる仕掛けを用意した。そうして育った若手職人から今、意外なビジネスが生まれようとしていた―。
技を見て盗む」はもう古い! 若手職人確保の新たな手法は…

先月に発売された原田社長の「新たなプロの育て方」は人気殺到だ。
それを読むと3代目として生まれ継承を考えていた。
中学生の頃には女性職人がいるとTV等に取り上げられていた。
自分が継ぐのなら他の業界を経験した方が良いと携帯電話の部品メーカーに入社して営業職を経験する。
売上が順調だったが、スマホの登場でその会社は今はない。時代の流れに対応しなくてはいけないことを身をもって体験した。

3年勤務し、25歳の時に原田左官工業所に入社した時は、PCが1台もなかった。
新人を育てたいと言ったが社内で猛反対にあった。

2010年に札幌の「中屋敷左官工業」へ見学に行き、モデリングに出会う。

モデリングとは、
①動画を見て、一流職人の塗り方の動きを記憶して
②一流職人の動きを見真似て塗る
③塗っている姿を撮影
④一流と新入の動画を見比べて
①と④を繰り返す
と言うモノだ。あらゆる業種で活用できる手法だ。

この本、
会社の目的は「関連する人々のすべての幸せの追求と実現」であることを基本とすれば経営のヒントが生まれ増殖する。
人気がありアマゾンでは売り切れ状態で、昨日から在庫がある状況だ。8~10日かかるようだ。
新宿の紀伊国屋さんにはあるかも。

「商業界」から出版した「さらは価格競争」には真逆と言って良い「秋山木工」さんが掲載されている。
社員の育て方(能力の引き出し方)は、真逆かもしれないが、原田左官工業所さんは店舗リニューアルに特化しているし、秋山木工さんは特注家具に特化している。
かつて良かったが時代と共に需要が減少している業界で生き残り、社員とその家族を幸せにするためには商品を売り先をあるいは地域等を特化することに活路がある。

2010年に秋山木工さんもガイアの夜明けに登場している。モデリングを採用しているかは不明だが、両社から学ぶ点は多い。

以下、ガイアの夜明けのネツトから。
【「夢を実現する“丁稚”」家具工房・秋山木工】
4年間はケータイ禁止、恋愛禁止、女性も丸坊主、休みは盆と正月だけ…いまどき、こんな厳しいルールの会社に若者たちが集まってくる。
現在では珍しい「徒弟制度」で職人を育てる横浜市の家具工房「秋山木工」。この不況下でも業績を伸ばし、年間売り上げ10億円を誇る。

社長の秋山利輝さん(67)も、かつては丁稚として家具職人の修行を経験し、今では皇室御用達の腕を持つ。
そんな秋山さんは27歳で秋山木工を設立、自らの経験から“職人づくり”には“人間性を磨く”ことが欠かせないと考え、厳しい“丁稚制度”を始めた。

「終身雇用制度が崩壊したいまだから、手に職を持つのは大切なこと。そのためにも“徒弟制度”が重要、人づくりが重要なんです」と語る。
その厳しい社員育成制度のもと、最初の4年間は丁稚としての修行、その後の4年は職人として家具の製作にあたる。しかし、入社後の半年まで残る新人は半分程度という。

今春も9人の若者が入社した。そのひとり、山形県出身の伊藤奨くん(18)。
厳しい集団生活のルールと、先輩職人の教えにとまどい…。そんな伊藤君が、7月に行われる「技能五輪」の神奈川県大会に挑むことになった。果たして…

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