「売上の話は、(河崎)社長から話は出ません。有給休暇を必ず取れ、というような社員を大切にする話ばかり」

もう3年前か。

坂本光司研究室のブログ担当の修士1年知野 進一郎です。Facebookにコピーをしております。

東京が本社で東北にも営業所がある株式会社 協和さん。
70年を超える歴史ある企業ですが社員さんの大きな変化を感じました。

2日目に視察させていただきましたが、初日と二日目の他社の視察も10名位の社員の皆様に車での移動等をしていただきました。

5~6名の方にお聞きしました。「現社長になりやり易くなった」「ここぞという時には社長が指示するが、経営計画も社員に一任してくれる」「社員第一主義す」・・・。

私のグル-プと別の企業を視察した坂本先生と他のゼミ生の到着を待つ間、常務さんのお話がありました。

「3.11の時は東北の営業所は被災地で午前中(3.11は14時26分)だったら社員に人災があったかもしれなかったとのこと。2週間後の25日の時点でもATMはストップしている状態。

社長が東京から飛行機等を乗り継いで給与を現金で社員一人一人に手渡したとのこと」・・・。
社員第一主義等、坂本先生の言われる人に優しい企業そのもの。

4月に大学院に入学した時は、社員に私のわかがままを聞いてくれてありがとう」だったという。4月の入学以来、たびたび涙ぐんでいた私、でも我慢していた・・・。

この時ばかりは涙・涙・・・。気仙沼の企業視察を終えた坂本先生、ゼミ生と社長が到着した。社長は同級生の河崎社長。

8月31日の朝日新聞朝刊に安井孝之編集委員の波聞風問「稼ぐ力 企業価値の「ものさし」が掲載された。
政府が自己資本利益率を欧米企業の10%並(我が国は5%前後)を目指せと経済界に促したとのこと。
安井編集委員の他に小林三菱ケミカルホ-ルディングス社長がそればかりではないだろうと。

坂本光司教授のNHKラジオの人を大切にする経営学会の話を聞いた安井編集委員が坂本先生に取材した記事だ。

私は昨年5月の定年退職まで会計事務所をお客様とする株式会社TKCさんにお世話になった。
数十種類の経営分析値の試験には何度も苦しんだものだ。時が経つとその重要性を理解した。しかし、そのものさしを目的・目標としてはならない、ものさしは結果に過ぎない。

4月に入学して22社を視察させていただいた。半分以上の企業が多くの障がい者の皆さんと楽しく仕事をしている。
経営分析値(効率性)を目標・目的としていたら効率が悪い障がい者は、はじき出されてしまう。
22社からは効率の話は聞かなかった。全社、非効率の話ばかりだった。むしろ経営者が自分に厳しく人に優しい非効率の方が業績は良いかもしれない。

「売上の話は、(河崎)社長から話は出ません。有給休暇を必ず取れ、というような社員を大切にする話ばかり」。

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