中部支部第三回定例フォーラムの様子を報告します(後編)
中部支部第三回定例フォーラムの様子を報告します(後編)
おはようございます。中部支部の諸戸です。
先月、第三回定例フォーラムが開催されました。
前回に引き続き、講師のみなさんからいただいた講演の内容をご報告したいと思います。
本日は、天彦産業樋口社長の講演内容をご報告します。
安倍総理が視察に訪れた両立支援、ダイバーシティーなどの様々な取り組みをご報告いただきました。
中でも、「有給休暇と業績の関係」に関する報告は参加者の興味を引いていました。
これはテレビ取材を受けるほどのものでした。
休みを増やす取り組みを始める前は、樋口社長ご自身も、
・これだけ休んだらあかんやろー
と不安な気持ちをお持ちでしたが、いざ始めていると有給休暇消化率が上がるに連れて、業績も右肩上がりで推移していきました。
テレビ取材では2013年~2016年の有給休暇消化率が公表されていましたが、それぞれ、48%、56%、68%、72%と年々上がっています。
それに対して、売上高は2013年からの3年間で24%上昇となりました。
見事に連動しています。
なぜ、業績が上がったか?この理由もご報告いただきました。
それは、仕事への取組み姿勢が変わったことにあります。
事例では、顧客からの注文書を営業部が製造部に持って行くと、かつては、営業から言われた通りに製造していた社員が、注文書のミスを指摘するようになりました。
かつては発注書にミスがあってもそのまま製造し、結果、やり直しの仕事をしていたため、無駄がありました。
しかし、やり直しをしていては有給休暇を取得できないため、これまで受け身だった社員も積極的に生産性が上がるような姿勢で仕事に取り組むようになったのです。
また、樋口社長が強調しておられたのが、
・制度より風土
というものです。
・先ず風土を作る
ことの重要性を強調され、具体的には、男女間にある壁を壊されたそうです。
人事考課や給与体系は男女差もなく同等です。状況に応じて対応しないといけない場合は、男女関わらず個別対応をされているそうです。
働き方改革というと、○○休暇などの制度構築が先行しがちですが、
・それら制度を有効に動かすには、風土が大切
という貴重な事例報告だったと思います。
中部支部では、人を大切にする経営の実践発表会や視察会などを今後も予定しています。
是非、参加いただければと思います。
中部支部事務局 諸戸和晃
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