人を大切にする会社の「有事特別休暇」

人を大切にする会社の「有事特別休暇」

先週末、関東周辺は大型台風で非常事態となった。
10月は食欲・芸術・文化、そしてスポーツの秋であり、
学校や幼稚園・保育園では運動会が開催される。

東京都内にある保育園も10月12日に市内の体育館を借り、
屋内で運動会が開催される予定であった。
屋内の場合は雨天には左右されないため、大雨でも開催されるが、
今年は大型台風となり、公共交通機関も計画運休となっていたため、
運動会も中止された。

ここまでは特段問題はなさそうだが、運動会中止にあたり、
職員の出勤取扱いにつき、相談があった。
保育園の場合、午前7時~午後9時近くまで開所していため、
職員の労働時間は、変形労働時間制を採用している法人が多く、
予め出勤日数を調整している。このため、有事に出勤停止となった場合は、
職員の取扱いはどうなるのか?と・・・・・・
就業規則を見たが、災害時の取扱いがない!
インフルエンザ等疾病の取扱いはあるが、災害時は想定されていなかった!

保育園は災害時、避難場所として指定されている場合は多く、
どのような災害でも、近くに住む職員が開所することになっているため、
今回も一部の職員は出勤しなければならない。
しかし、本来は運動会予定であったため、全職員出勤のはずが、
出勤できない職員(計画運休等)と出勤しなければならない職員の
取扱いは?今後もこのような災害が想定されるが、どうずれば良いのか?

そこで、災害時の出勤について何か規定はないのか調べたところ、
「有事の特別休暇(罹災休暇)」制度を導入し、
災害時に社員の安全を守ることを、就業規則に明記させ、
出勤できない社員は欠勤扱いにはならず、自宅待機、出勤した社員は
休日出勤扱いで勤務とする!と規定している企業があった。
(関西にあるIT企業)

すばらしい!社員の安全を第一に考え、就業規則でも明記している!
今後、想定外の災害が予想される、そのためには社員の安全を守る
就業規則は、これから重要となるのではないかと思った台風だった。

 (学会 法務研究部会 吉田)

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