収録風景

野口具秋です。

今日のスープは塩分が強く、
舌にいつものほのかな甘みと濃厚さが弱い。
半地下のこの「百舌」は
最近出しガラの嫌なにおいが染みついてきました。
門田さんを誘わなくてよかったと思う。
トッピングの濃厚な半熟の黄味が
ゆっくりと丼に流れるのを眺めながら
録音風景を思い出しています。

早々とスタジオ入りをしました。
簡単に着いてしまい躊躇したが入室を決めます。
スタッフと話しをしていれば声も出るし、
気持ちも楽になるでしょう。

コジンマリとした録音室は雑誌などで見る風景と同じで、
お馴染みの吉田照実や森本毅郎もこの雰囲気で勝手気ままに
おしゃべりしているのだと親近感など持つ。

スタジオを出て、扉を開くと20分にも満たない。
一気に十分完走したが30分には程遠いではないか。
顔が紅潮するのがわかる。
筋書きだけのドラマで味もそっけもなく、
感動を与えるには程遠いと、
にこやかにディレクターはあくまでも勇気づけてくれる。
取り直しを決意し、門田さんを見やる。

素晴らしいパーソナリティーとは彼を指す。
2人でスタジオに入ると顔がくっつく。
ミネラル水をごくごくと飲み干す。
幼いころ漁港に育ったことを投げてくれる。
景色が瞼の裏に現れてくる。
旬の食材を母が懸命に料理してくれた日々が浮かぶ。
4倍の時間が経過したのだそうです。

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