日本でいちばん高齢者雇用をしている(?) 中小企業訪問

またすごい会社を訪問しました。

社員の平均年齢が69歳、社員数700人、全員が60歳以上、なんと4割が70歳代という驚異の高齢者雇用を推し進めている会社です。

あの有名な高齢社さんとは別会社です。
おそらく日本でいちばん高齢者雇用をしている中小企業ではないかと思われます。

社長はもと銀行マンで、この会社を創業した父の意を継ぐ形で同社を率いています。同社の設立は平成元年ですから、すでに20余年の実績があります。

創業の時から一貫して中高齢者を雇用して活躍の場を提供することを使命にしてきたといいます。

先代の後を継いだときに、同社で働いていた80歳の社員に「ここまで働くことができて本当にありがたい・・・」と涙を流され、その姿に心を打たれて「自分はこれを生きがいにしよう」と本気になった、と社長は語られていました。

年輪経営を実践

開口一番、「うちの会社は社員のための会社、けっして大きくしない。上場なんて微塵も考えていない。」と、人本主義の理念経営を志す経営者が語る思いと寸分のずれもない発言をお聞きし、訪問させていただいて良かったとすぐに感じました。

そうした方針を貫いていますので、派手なメディアに載ることは意図して避けてきたそうです。実際、有名な企業紹介テレビ番組から取材の話があったそうですが、思想を曲げずに断ったそうです。それゆえ、20年近くこうした素晴らしい経営をされているのにあまり注目されてこなかったのではないかと感じました。

真面目にコツコツ元気

これが高齢者が長くいつまでも働ける条件だとおっしゃっていました。実年齢は関係なく、50歳代未満であってもそうでない人間はうまく働いていくことはできない、とこれまでの経験を踏まえてお話してくださいました。

視察時間は1時間しか取れなかったので再視察をお願いしています。
継続して研究する価値のある会社だと思っています。

しかし、わが国は隠れた優良企業がまだまだ沢山あるに違いありません。
こういうことに誇りをもってよい国づくりに自分の仕事を通じて貢献していきたいと思うのです。

小林秀司

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