経済戦争への敗戦を肯定的に受け入れる
70年前、軍事戦争に敗れ、多くのものを失いました。
そして、今、わが国は経済戦争に敗れつつあります。
経済戦争を戦い続けるため多くのものを失って来たことに気づきます。
親殺し、子への虐待、孤独死、3万人を超える自殺者…。
本当に大切なものを失い続けてきた戦いだったと思います。
戦争に敗けることは一方的に悪いことばかりではありません。
本当に大切なものは何かということに気づかされるからです。
大切なもの、それは命をおいてほかにありません。
命こそ宝、このことに今こそを思いを寄せて真に豊かな社会をつくるために私たちは生まれ変わるべき時にいるのではないでしょうか。
経済戦争に敗けて日本ではこれから大きく意識が変化してくることになるでしょう。
明治維新前後と世界大戦前後の価値観が真逆に変わったようにそれは大きな変化となるに違いありません。
それでもなお、経済合理性、金儲け主義でしか生きられない経営者は存在することでしょう。そういう彼らはどうなっていくでしょうか。きっと日本では生きてはいけなくなり、今、経済成長期を迎えている発展途上国へ移り住んでいくことになるに違いありません。
せっかく啓示的に日本人に与えられた人として進化をする機会を活かすこともなく、また物欲の世界へと身をさらしていくのです。お金持ちになれる確率は高まるでしょう。しかし、それと引き換えに心の平穏という命が最も喜ぶ生き方を捨てていくのですから、先々の苦労は想像を絶するものがあります。
日本人相手ですら、相当に心をすり減らしてきたのです。ましてや、まるで徳の価値観が違う外国の人たちのなかでどれだけの心労を重ねていくことになるのでしょう。
それでも経営者は自ら判断したのですから、自業自得としか言えませんが、そこで働く社員は、愚かな経営者のために大きな犠牲を払うことになるのです。
これからの時代、本当に誰と時間を過ごすのかということが生死を分けるくらいに重要な人生の選択肢になります。とりわけどんな経営者と仕事をするのか、どんな会社で働くのか本当に命運を握っています。
働く皆さんに心から問いたいのです。
本当にこの経営者についていってよいのか、真剣に考えてほしいのです。心の底に問いかけてほしいのです。もしも、違うという心の叫びが聞こえるのなら決断の時です。
「人を大切にする経営」を志している企業へなんとしても転職することを目指し実現させていくことをそれこそ必死にしてほしいのです。
命こそ宝です。
命が喜ぶ生き方を選択するかどうかは他ならないご自身にかかっているのです。
小林秀司
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