「人を大切にする経営」を学び始めたきっかけ

人財塾4期生の杉本と申します。

私は法律系の資格職である司法書士をしています。

法律家であり、事務所の経営者でもある私がなぜ「人を大切にする経営」に興味をもち、人財塾で学ぶことにしたのか(個人的な話で大変恐縮ではございますが…)その経緯をご紹介させて頂きます。

司法書士は法律に関する手続きを主に仕事にしています。

その仕事の1つとして、法的なトラブルに遭った方への対応というものがあります。

法的なトラブルといっても様々ですが、私個人としては特に消費者トラブルといわれる、事業者と消費者との間で発生する消費に関わるトラブルに関心を持っています。

事務所では、相談者から直接、日々様々な消費者トラブルの相談を受けています。また、私は行政からの依頼で消費生活センターのアドバイザーを務めているため、その関係でも多くのトラブルに関わっています。

人を大切にする経営学会に所属されている企業様からすればとても考えられないような、人のため、社会のためにならない商品・サービスを提供している会社があります。

このような会社のやっていることは、もはや商売のかたちをとったただの悪質な集金システムと言っても過言ではありません。

しかし、このような会社が必ずしも法律の規制に明確に違反した営業をしているとは限らないのです。

コンプライアンスという言葉がありますが、このような会社はモラルやマナーといった社会規範を含む広義のコンプライアンスに反していると言えることが多いものの、法律に違反しているか否かという狭義のコンプライアンスには(かろうじて)反していないことが多いという印象です。

世の中にようやく浸透してきた感のあるコンプライアンスですが、これを遵守させるということだけでは、消費者の保護には不十分であり、限界があると感じます。

「このような会社には出来れば営業をやめてもらいたい。しかし。法律を武器に闘うのには限界がある。どうにかならないものか。」

このような考えを抱いていた時に出会ったのが、坂本光司先生のご著書である「日本でいちばん大切にしたい会社」であり、人を大切にする経営でした。

「人を大切にする経営を行ういい会社が増えていけば、社会のためにならない悪い会社は少しずつ減っていくのではないか?」そのように考えたことが、私が人を大切にする経営を学ぼうと志したきっかけです。

経営者であり法律家である私にできることは、人を大切にする経営を学び・理解し、クライアントである企業に伝え広めること。そして、経営する事務所で人を大切にする経営を実践することです。

どちらも道半ばであり、やるべきことばかり山積している状態ですが、法律家として、経営者としてこれが使命だと思って、めげずに続けていく所存です。

思えば、私が法律家を志したきっかけは身近な人が悪質商法の被害に遭ってしまったことでした。

私と似たような経験・想いから法律関係の仕事に就いている方は少なくないと思いますので、法律家と人を大切にする経営は親和性が高いのではないかと思います。

同業者など身近な人に当学会や人財塾のことを紹介するところから始めて、同志を募っていきたいと思います。

人財塾4期生 杉本直人(司法書士)

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