No259 過去の受賞企業から ~第12回日本でいちばん大切にしたい会社大賞より⑬~
今週は第12回の日本でいちばん大切にしたい会社大賞受賞企業28社の中から印象に残ったリボン食品株式会社さんのホームページをご紹介致します。
リボン食品株式会社社(大阪府大阪市)さんは1907年(明治40年)に創業、社員数は150名です。主な事業はマーガリン製造販売(日本初)とパイ冷凍生地及びパイ関係食品製造販売です。現在は4代目の筏 由加子氏が代表をされています。
●支えてきた人々
ホームページには“支えてきた人々”として4代の代表の功績や取り組みが記載されています。
別なページに沿革として“リボン食品の歴史”がありますが、同社を知るためには、このような切り口の記載はとても分かりやすいと感じます。
マーガリン製造の基礎を創った創業者、千足 栄蔵氏
マーガリン技術の研究に身を捧げた初代、筏 盛三
リボン食品の経営地盤を固めた二代目、筏 大一
ユニークな商品で新市場を切り開いた三代目、筏 純一
リボン食品の価値を最大化し続ける四代目、筏 由加子
100年以上事業が続いていますので、社内にはきっと多くの資産があることでしょう。今の時代に活きてくる経験やノウハウがどのように生かされるのか楽しみになりました。
●筏 由加子氏が社長になるまで
ホームページには“2022年10月01日大阪経済の発展を目指す「大阪産業局」にて当社が特集されました”という外部リンクがあります。
https://www.obda.or.jp/jigyo/syoukei/venture_ribbon.html
この記事はとても印象的でした。
筏 由加子氏が10歳の時に2代目社長の祖父が亡くなり、由加子氏のお父様が33歳で社長に就任。由加子氏は2人姉妹の次女だったこともあり、あとを継ぐことはまったくかんがえていなかったそうです。しかし社長になる由加子氏。そんなお話が記事になっていました。
●大切にしていることを明記しています
・「リボン品質」のお約束
リボン食品が1907年の創業以来一貫して宣言しているのが「リボン食品でしかできない品質のご提供」
パイオニア精神を持ち、ユニークな商品を作り続けてきたことは私たちの大きな誇りと自信につながっています。
・ノウハウと技術
リボン食品は、創業以来3500件以上にのぼるオーダーメイド商品をつくってきました。
「15分間で浮きよく焼き上がり、高さもそろうパイをつくりたい」といったご希望にも生地に練り込むマーガリンの原料選定と配合から提案しています。
リボン食品は「家族的経営」です。
文字通り「一族が経営に携わってきたオーナー企業である」と同時に「個人および最小の社会単位である“家族”が幸せである」ことが失敗を許容できるチャレンジ精神あふれる会社生活につながり、ひいては社会貢献や国に役立つ企業になれるのではないかと考えています。
●最後に
筏 由加子社長は、日本の大学を卒業してからアメリカに渡り、ホテルだけでなくレストランのマネジメントを学ぶ大学に学んでいます。
卒業後はアメリカのホテルに就職していますが、“将来の夢はホテル経営”だと言います。“ホテルで提供する最高のホスピタリティをリボン食品の事業にも反映できれば最高のシナジー効果になる”と考えています。
同社の今後が楽しみです。
***補足*** この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)
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