経営のバトン、経営理念をつなぐ

 経営人財塾で多くの企業から経営理念の大切さを学びました。特に印象に残った経営理念は「①伊那食品工業株式会社:いい会社をつくりましょう~たくましくそしてやさしく~②株式会社坂東太郎:親孝行・人間大好き③三和建設株式会社:つくるひとをつくる」でした。理由としては誰もが簡単に諳んじられるほどシンプルで、全社員にとって共感でき、当事者性があり、時代を超えた普遍性があるからだと思います。
 トモヱ乳業の経営理念は「産業の中に文化あり」「医食同源」「安全で安心な牛乳・乳製品等を通して社会に貢献します」です。この経営理念は創業者である先代社長が創った経営理念で先代の想いが詰まっています。先代は文化を非常に大切にし、牛乳を健康の源と考え、社会貢献をしてきました。しかしこの経営理念は一般社員に落とし込むには共感・当事者性が持ちづらいものであると感じておりました。そこで経営理念を浸透させるために理念体系を構築しました。
 先ず、三つ巴のマークに生処販、つまり生産者である酪農家、処理メーカーである乳業、販売者である流通が三位一体となって成長するという想いが込められています。
そして経営理念、「産業の中に文化あり」はあり方、「医食同源」は道標、「安全で安心な牛乳・乳製品等を通して社会に貢献します」は使命であると伝えています。
 その企業理念から社員達がトモヱスピリッツ「MILKとともに」を導きました。トモヱ乳業はこれまでも、これからもMILKとともに成長していく気概とともにMILKをMission, Integrity, Love, Keepの頭文字とし、「トモヱ乳業は使命に対して誠実に愛情をもって取り組み続けます」という社員たちの想いが詰まっています。
 そして将来のあるべき姿として企業ビジョン「医と食で乳文化を広げ、感謝しあえる会社となる」を掲げました。これは経営理念を完結文にしたものと言えます。
 そのあるべき姿に向かっての過程でトモヱデザイン2030に「①感謝しあえる会社となる②酪農・乳業文化の拡大③経常利益率3%以上」を2030年のゴールとして描きました。①と②は目的であり③がその手段です。
 短期のスローガンとして2025年度は「元気な挨拶を通し、理念経営を目指そう」としました。
 当社のように経営理念が全社員にとっては当事者性が感じづらいのであれば、共感・当事者性を感じるまで落とし込む必要があります。上記内容を分かりやすくするため、ガイドラインを作成し全社員に閲覧可能にしました。
 私は経営理念体系が浸透することで「本質において一致、行動において自由、全てにおいて信頼」の経営を実施したいと考えております。

人財塾7期生
トモヱ乳業株式会社
中田俊之

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