経営人財塾を卒塾してから

人財塾7期生の原田哲次です。

経営人財塾を卒塾してから、早いもので8カ月が経過しました。私の個人研究テーマは「離職者を出さない職場づくり」でした。卒塾時に掲げた取り組みが今どうなっているのか、自らへの戒めも込めて、この8カ月の実践を振り返ってみたいと思います。

まず、バックオフィス部門である管理本部へ、営業事務のメンバーが見学訪問する取り組みです。これは卒塾前に1回目を実施していましたが、無事2回目も行うことができました。参加者からも好評で、他部署の仕事を知ることで相互理解が深まったと感じています。この反響を受け、他の営業部でも「交流を図れる良い機会だ」と認識され、同様の見学会が実施され始めています。小さな一歩が、組織全体に広がりつつある手応えを感じています。

次に、私自身がリーダーとなって進めてきた「キャリア社員研修(中途入社社員向け研修)」の構築ですが、形作りまでは率先して関わってきました。4月から研修がスタートしたものの、正直なところ、現在は人事部と人財育成室の担当者に任せきりになってしまっているのが現状です。今後は、研修の感触や受講者の手応えをヒアリングし、次回に向けて修正・改善すべき点がないか、アップデートしていくための話し合いの場を設ける必要があると感じています。

また、「中堅社員向けの研修」については、6月に1回実施したものの、その後が続かず停滞しています。こちらに関しては、内容も含めて一度仕切り直し、再度進めていきます。

このように幾つかの活動を行ってきましたが、振り返ると多くが道半ばであり、満足のいく結果には至っていません。頭で描いた理想通りには進まず、実行の難しさを日々痛感しています。

しかし、肝心のテーマであった「離職者を出さない職場づくり」については、大きな成果がありました。実はこの8カ月の間に、営業事務職で2名から「退職したい」という相談がありました。しかし、深く話を聞いてみると、会社が嫌だという理由ではなく、個別の事情によるものでした。じっくりと対話を重ね、解決策を探った結果、「何とかなるでしょう」と、2人とも退職せず現在も勤務を続けてくれています。

私自身、人財塾と巡り会っていなければ、今振り返った「道半ば」の取り組みすら実行に移せず、何もできていなかっただろうと思います。少しでも取り掛かり、一歩でも前進したことは素直に評価したいです。

その想いと同時に、「もっと真剣に、必死にやれば、まだまだやれることがあったはずだ」と反省する気持ちが入り交じっています。

今後も、この葛藤を抱えながら、少しずつでも良いので学んだことを生かし、前進していきます。

幸いなことに、当社からは6期生でグループの社長が、7期生で私が受け、現在8期生で2名が受講中です。さらに、次期となる9期生にも1名が応募しました。「人を大切にする経営」という共通の学びを経た仲間が社内に増えていくことは、本当に心強く、新しい挑戦を後押ししてくれます。

これからも「人を大切にする経営」を常に思い描き、全社で「いい会社」へと発展していけるよう尽力してまいります。

人財塾7期生
静岡サンケイ機器株式会社 原田哲次

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