「人を大切にする経営学用語事典」の用語紹介
【NPO】
NPO(Non-Profit Organization)とは、非営利活動組織のことをいい、公益を目的とした民間の活動団体の総称である。そこでは有志で集った人々が共通の目的の下で組織化し、社会課題について自分たちで可能な範囲でサービス等を提供する組織である。
法人格の根拠法は、1998(平成10)年施行の特定非営利活動促進法であり、2024(令和6)年12月31日現在の認証法人数は、約5万件である。NPOでは利益をあげること自体に問題はないが、その利益を分配してはいけないという制限がある。
NPOの活動領域は、保健福祉、課外教育、環境保全、災害救援、文化・産業振興、まちづくり等多彩である。いずれの領域の活動も、既存の企業活動や行政活動が行き届いておらず、課題を抱えている人々に対して提供される。
NPOでは、受益者であるサービス利用者から、人件費に充てる利用料金を徴収せず、最低限の実費負担のみという料金設定も多い。このため、団体の財政的な基盤が脆弱になりがちで、賛同者からの寄付金のほか、行政による補助金・助成金で運営経費を賄っている団体が大半である。この運営資金の確保がNPOにとっては終わりなきテーマであり、透明性があり積極的な情報公開や課題取組の啓発活動によって理解者を増やすことが課題である。
このようなNPOに対して、人を大切にする経営を実践する企業は、地域貢献・社会貢献の一環として、直接・間接に支援するところが多い。
CSR(Corporate Social Responsibility 企業の社会的責任)の観点でいえば、企業が掲げる社会の将来像にかかわるビジョンに共鳴すると判断されれば、NPOと継続的なパートナーシップをとる形態も考えられる。
また、NPOは、社員によるボランティア活動の受け皿となる存在である。NPOは活動目的の明確化や情報公開へのインセンティブが働いているため、ボランティアの活動先を選ぶ際にも公開情報が見つけやすい。社員が業務で培ったスキル・知識がNPOの活動現場で役立つ場面も多い。参加する社員にとっては、普段と異なる活動による刺激、地域住民から直接感謝される機会、魅力ある活動仲間との出会い等があり、金額には換算されない無形の価値があるといえよう。
(第8章「支援機関・地域社会に関する用語」より)
NPOとは、公益を目的に社会課題の解決に取り組む非営利の民間団体です。利益を上げることは可能ですが、その分配は行いません。行政や企業が十分に担えない分野を支え、寄付や助成金を基盤に活動しています。人を大切にする経営を実践する企業にとって、NPOは地域・社会貢献や社員の学びの場として重要なパートナーです。
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(「人を大切にする経営学用語事典」編纂事務局 村田 光生)


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