ふるさと

野口具秋です。

昨年は26日が取材の最期でした。今年は27日でした。

那須塩原は静かな駅舎で、寒いコンコースの椅子で
待つことになりました。
迎えに来てくれたマイクロバスは、街とは反対に30分ほど
里山を走りました。
冬枯れの田んぼや木々、電柱まで昭和の昔の景色が
通り過ぎて行きます。

芦野温泉は想像を超えた異空間で、浅はかな空想を
驚き変えました。
30万平米の敷地に立派な建物がそびえ立っていました。

昨夜、急遽参加を希望したSさんが朝に増員を決定、
窓口になったUさんは対応に追われ、
夜もろくに寝れなかったようです。感謝。

芦野温泉は沢山の仕掛けがあり、後期高齢者たちの
憩いの殿堂となっています。
思い思いに自由に楽しむ光景は、
あちこち繰り広げられています。
50年くらい後に、後期高齢者の仲間入りする
若いお嬢さんたちとも行き合います。
老若男女が混然一体となった、現実と隔離された世界
を、この地は提供してくれています。

年末の最終日を飾るのは名物「楽芸会」です。
ご厚意で桟敷席での観劇となりました。
江戸の芝居小屋を思い出させる小屋は200名以上の
お客さんで超満員。
出し物はこれ一本という「瞼の母」
番場の忠太郎ならぬ芦野の忠太郎です。
会場から掛け声もかかり、名場面ではすすり泣きの声も。
飛び入りのラッシャー板前も華を添え、
ご祝儀も乱れ飛ぶ人気。
小屋は感動に満ち溢れました。

名湯を楽しんだのは、最後に参加を希望したS夫妻のみ。
心を残しながら再び現実の世界にタイムスリップしました。

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