今回は「Animal Farm」です!

英語の小説でも読んでみようかとお考えになる向きに(大学受験を控えたお子さん/お孫さんに速読用に勧められるのもよいと思います)、George Orwell著「Animal Farm」(1945年出版)を取り上げてみました。高校2、3年生の語学力で読める程度ですから、「受験英語」を経験された方には、英文そのものはとても易しく電子辞書をひく必要はないと思います。これを契機に、毎日30分づつ英語を読むことを日課にされれば、すぐに英文に慣れてくると思います。

この小説の内容は示唆に富んだものです。動物たちは協力して人間をFarmから追い出し、人間の専制支配を打破して、動物だけの共和国(これがAnimal Farm)を作ります。7条からなる「大原則」の1つに「All animals are equal」とあります。しかし、時を経て、「PIG」が支配階級になり、「DOG」は秘密警察になり、「その他の動物」は「PIG」の作った計画に従って「労力提供するだけの存在」になってしまいます。かつて人間に支配されていた状況よりも厳格な「階級性」を動物たち自身がつくってしまうわけです。ロシア革命を模して書かれたと言われていますので、かつて高校生時代に世界史でロシア革命を学ばれた方には、「登場人物の動物」は誰がモデルかがわかって面白く読めるものと思います。

ここからは余談です。この「動物農場社会主義国」では、国家の計画部門が計画を立案し、企業(生産)部門の「経営者(管理者)」も「社員(労働者)」もその計画を達成するためだけの存在になってしまいます。このような「上意下達のシステム」の下では、国営企業の「経営者(管理者)」にとって、「株主」(この場合は国家でしょうか)から課された「計画」達成は絶対のものでしょうが、「顧客」、「協力企業/原材料提供企業」、「地域社会」「社員」のことは考えなくてもいいわけで、一見、気楽な(?)立場のように思えます。資本主義/民主主義社会の企業「経営者」が自社を優秀企業にするために、これらの「5人」と良好な関係をつくるべく粉骨砕身しているのと比較すると、とりわけ、その差異がきわ立ちます。「トヨタのカイゼン」をあげるまでもなく、「経営者(管理者)」も「社員(労働者)」も自社をより良いものにしていくために「創意工夫」する存在である、ということを忘れてしまっていることがこのシステムの最大の弱点ではないでしょうか。(しおいり)

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