残念な経営者の言動

ゼミで視察におうかがいする企業の経営者はすばらしい方ばかりです。
もし日本中の経営者が全員そんな感じの方だったら、この国の社会問題の9割は本当に解決すると思います。
しかし、残念ながら、わが国には残念な経営者の方が多数派です。
私が、最近、知人を通じて見聞した残念な経営者の言動を4つご紹介しましょう。

自戒を込めて。。。

【その1】

「お前の変わりはいくらでもいる。お前が辞めても俺は困らない。」

その経営者にとっては事実を言っているだけなのかも知れません。
しかし、それを言われた社員は心地いいはずはないでしょう。
しかも、その経営者はこの言葉をよく口にするそうです。
過去に社員に裏切られたトラウマがそのように言わせるのかもしれません。
しかし、この言葉を言い続けている限り、その経営者のもとにいい社員は現れない感じがします。

【その2】

「●●がうまくいかないのは、△△(特定の部下)に責任がある。」

他罰主義には成長がありません。
言い訳を外部に作ると、そこで経営者自身だけでなく、会社の成長が止まってしまいます。
その部下にも言い分があるかもしれませんし、会社の仕組みに問題があるのかもしれません。
氷山の一角だけを見て、安易に人を責めるのは経営者としていかがなものでしょう。
そもそも、行為ではなく、「人」を責めているのも感心しません。

【その3】

社員の人間的な側面に無関心。社員を「役割」「労働力」としか思っていない。

経営者は忙しいです。
個々の社員がどんな気持ちで働いているか、気にしている時間などないのかもしれません。
しかし、社員にも家族があり、趣味があり、日々の生活があります。
仕事に対する悩みや問題意識もあるでしょう。
そのような社員の人間的な部分を無視して、仕事の話しかしない経営者がいます。
社員の顔を見たら、いきなり用件を言いつけたりするそうです。
しかも、厄介なことに、経営理念で「社員第一主義」を唱えているそうです。
経営者の言行不一致は社員を混乱させます。
その会社は、社員の離職率も高いそうです。
BBQ大会やお誕生日カードの制度もあるそうですが、本質的なところでミスしている気がします。

【その4】

社員の自発性を無視。アメとムチによるコントロール。

社員が100%自発的に動き、それで仕事が流れていたら素敵なことです。
これからの時代、社員の自発性を促す経営が求められると思います。
しかし、いろいろな社員がいるし、企業もステージによっては、アメとムチのコントロールが必要かもしれません。
けれども、アメとムチしか社員を動機付けるものがなければ、経営者は、そもそもその事業・仕事をやる意味を考えたほうがいいのかもしれません。

ところで、長野県の伊那食品工業では、毎朝社員が会社の掃除を自発的にしています。
井上社長自ら率先して掃除をしています。
井上社長に毎日の掃除を定着するポイントをお伺いすると、
「掃除に出てこない社員の悪口を言わないこと。陰で悪口を言うくらいなら掃除に来なくてもいい。」
とのことでした。
2013年上半期の視察で一番沁みた言葉でした。

経営者も人間です。
完璧な人間がいないように、完璧な経営者もいないのだと思います。
程度の差はあれ、みな「学び」の過程にいるのだと思います。

私自身もこのような記事を書いていますが、至らぬところだらけの人間です。
この記事を読んでもし不快に思われた経営者の方がいらっしゃったら、大変申し訳ないです。

坂本先生の経営学が、「情報」として普及するだけでなく、「実践」として普及することを願いながら、記事を締めくくりたいと思います。

どうもありがとうございました。

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「残念な経営者の言動」への1件のフィードバック

  1. 富永様
    こんにちは!
    正にその通り、弊社も坂本先生が「素晴らしい」と言っているような企業にしていきたいと心より思っています。