静岡新聞 時評より

夏季休みでゼミがないのが残念です。
本日の静岡新聞に坂本先生のコメントがございましたので掲載させていただきます。

静岡新聞「時評」(2013年8月21日)より
全国チェーンの攻勢もあり、県内に本拠地を持つ中小の外食産業の景況は依然、総じて厳しい。しかしながら、全国を歩いてみると業界の平均値や景況感とは異なる元気な店もことのほか多い。
その1店が「ル・クロ」というフレンチレストランである。場所は大阪・心斎橋駅近くの飲食街の一角。創業は2000年、現オーナーシェフの黒岩功氏がフランスなどでの修業を経て、33歳の時、奥さんと二人で長屋を改装しスタートした。
黒岩氏は少年時代に家族が離散するなど経済的にも家庭的にも恵まれた状況ではなかったこともあり、夢にまで見た店づくりは「ぬくもり」のある経営を原点にした。誠実な姿勢は顧客からも高い支持を受け、創業以来12年連続で増収増益、社員は今や40人を超す。
ル・クロの成長発展の最大要因である「ぬくもりの経営」の中核は「顧客満足度」と「スタッフ満足度」の双方を同時に高める点にある。顧客サービスの一例を紹介すると、閉店時に来店した、たった1人のお客に対しても絶対にノーと言わず、ニコニコ顔でサービスを提供する。そのわけは「その1人のお客様が大切な人だったら・・・」「その日が人生最後の日になるかもしれないと考えたら・・・」が全スタッフの共通した行動原理になっているからだ。
また、ル・クロでは本店近くに結婚式場併設のフレンチレストランを経営している披露宴の予約は1年半先までいっぱいという。その理由をあえて一つ言えば、披露宴に列席する人々のテーブルに並ぶ料理は、多くの選択肢の中から事前に選んでもらっていて、なんと全員それぞれの好みの料理、飲み物が次から次に出てくるといったサービスなのである。
ともあれ、こうした感動の提供が日常的にできるのは「大切なお子さんを親御さんから預かっている」「自分の家族のようにすべてのスタッフと接する」をモットーにした経営を黒岩氏があらゆる場面で先頭に立ち、実践しているからである。
外食産業従事者の大半はパート・アルバイトなどの非正規社員であり、離職率が20%を超す企業がざらにある中、ル・クロでは全員が正社員で、ここ数年の離職率は実質ゼロ。そればかりか入社希望者が殺到している。こうした企業の存在を見せつけられると、本県企業の一層の努力と苦労が強く求められる。

朝一、記事を拝読し今日も一日身の引き締まる思いで過ごすことができました。杉田

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