惜別のころ

野口具秋です。

弥生3月はまだ寒い。春は名のみの季節なのです。
冷たい雨の中を急ぎます。
昔ながらの神楽坂。細い路地の奥が「文楽」でした。
椅子席のフロアーを貸切にして雰囲気が良さそうです。
選んだ人のセンスが光ります。
9人の仲間が学びの舎を去ります。
過ぎ去りし日々の幾多の記憶をつがれたビールで少し冷やします。

腰が重く、めったに自分の席から離れることはしません。
酔っぱらう前に卒業性のところへ行きました。
顔を見つめると初顔のころがすぐに浮かんできます。
「坂本研究室に来て良かった」と誰もが口を揃えます。
出会いは、別れが必定なれど「Keep In Touch」
折角の縁を大切にして、いつまでも仲間でいたいものです。
これで幾度送り出したのだろう。

一人の友、白石史郎さんが務めた大学を去っていくことになりました。
辞めるはずがないと信じ込んでいたので、
事実を知ったときは驚いてしまった。
初めて親しくしゃべった新幹線の中、
色白で、はにかみ屋、大人しい無口な彼と
8年も行動を共にするとは。
ともに過ごした景色が流れます。時の流れに竿はさせません。
次の職場の活躍を祈るばかりです。

送別の席は「和楽」。
神楽坂から少し離れた隠れ家のようにひっそりと路地の奥にありました。
古色然とした店構えは、趣味のよい落ち着きを知らせてくれます。
石畳と打ち水、灯篭のほのかな明かりが期待を予感させてくれます。
2次会は通りすがりの居酒屋。焼酎で大騒ぎとなりました。
見ると、こんなに杯を重ねた姿を見せたのは始めてでした。

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「惜別のころ」への1件のフィードバック

  1. 野口さん
    おはようございます!
    追い出しコンパ、役員の皆様のおかげで感動的でした。
    卒業される皆さまの益々のご活躍を心よりお祈りしております。