真逆の時代

業績軸から幸せ軸へ、今起きているパラダイムシフトは、これまで重視していた企業経営の考え方が真逆になることが大変多い。

スケールメリットからスモールメリットへ
もはや、やみくもに規模を追求してコスト面や利便性でのメリットを訴求する手法は消費者の心に届かなくなってきた。
小さくても希少な価値にコストに拘らず消費する傾向が顕著になりつつある。ネットがこれだけ普及した時代、その場所に行かなくとももわざわざ客をたくさん生み出すことができるようになっている。

競合他社から共存多社へ
人本経営に成功している企業に顕著だが、わが社だけが成功するのではなく取引先、協力会社の繁栄はもちろん、同業者も共に栄え業界全体を発展させようという志向性が非常に強い。かつての高度成長の時には考えられなかったことである。自社で成功したノウハウをフルオープンする会社も少なくない。自社でつくれる幸せは有限、であるならば多くの同業者が同じように多くの幸せづくりに貢献していってほしいと人本経営者は願うのだ。

長時間労働前提から残業ゼロへ
かつての高度成長は社員の長時間労働がセットで成り立っていた。モーレツ社員という言葉があったように社員もまたそんなものかととらえていた。結果、わが国は家庭での幸福が置き去りにされ核家族化、少子化が加速してしまった。これは結局企業社会そのものの永続に反する現象である。人本経営では残業ゼロを限りなく目指す。そして家庭の事情を仕事の都合よりも優先させる企業風土をつくる。社員たちは仕事を続けながら、ためらいなく結婚、子育てが出来る。結果として人本経営の会社では子沢山の社員が増えてくる。人本経営を世に広めていくこと、これこそが地域活性化、少子化対策の特効薬となる。

父性経営から母性経営へ
業績軸ではボス的なカリスマリーダーの圧倒的父性のパワーでピラミッド型組織が機能していた。社員は歯車の一つとして遇されていた。
幸せ軸ではなんといっても母性である。社員を子のように大切にして、一人ひとりを主役にしていく。今スポーツ界で目覚ましいが、いい環境を与えられた子供が可能性を開花させるように、人本経営の会社では特に平成世代の若者たちは愛と所属の欲求が満たされ自己最高の実現をしていくことになる。

まだまだ沢山ある。本に出来るほどだろう。
人本経営の会社に触れれば触れるほど新たな気づきが増えてくる。

さらなる研究に精を出したい。

小林秀司

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「真逆の時代」への1件のフィードバック

  1. 小林さん
    その通りだと思います。
    特に残業ゼロの方が集中力が増し仕事が楽しくなります。
    知野 進一郎