マザーリングマネジメント

本日、満開に桜が咲き誇る神田明神を参拝して参りました。

時折、風が桜吹雪を舞わせ感動的でした。

ここまで人本経営の伝道の歩みを見守ってくださっていることに感謝申し上げました。

いよいよ次の70年周期が本格化する新年度を迎えます。
さらに多くの役立ちができるよう心を整えました。

そして先週はリクルートのCSカレッジに顔を出しました。
講演者はグリーンコアの金子裕子社長。
埼玉県に3軒、茨城県に1軒のビジネスホテルを営んでいます。

一般的にはビジネスホテルでは接客などの人的サービスを極力省くことが効率的と推奨されていますが、ここでは、その真逆、つまり、お客さまに積極的に関わっていく接客スタイルを構築しています。
その結果、立地条件はかなり悪いにもかかわらず、多数のリピーターやファンを獲得し、全店舗で年間平均稼働率90%以上(2012年度)になっています。

自主的に、自分で考え、自分で判断して行動することを経営陣が後ろでサポートしています。
ここでもやはり人本経営の特長の一つである管理ではなく支援するマネジメントが実践されているのです。

当然、ノルマはなし。
組織を硬直させないことを大事にしています。

大変な仕事を、仕事だから、指示を受けたからするのではなく、自ら積極的に動いているとのことです。
単に作業をこなすのではなく、お客さまが喜ぶことを想像しながら、お客さまのニーズの一歩先の価値を提供し続けていくことを心がけています。

昨年末に幸手の同ホテルの本館に泊まったことがあります。

ビジネスホテルのはずなのに・・・

部屋にはベッドがありません。
デスクがありません。

床はフローリングで中央が掘りごたつのように床から浮上できる仕掛けがされていました。

こんなアイデアも社員から出されているのです。
この結果、ビジネスマンだけでなく家族ユースの新規顧客が増えていったのです。

グリーンコアのスタッフが夢中になって働く秘訣は、金子社長曰くマザーリングマネジメントの実践にあるとおっしゃっていました。

カリスマ型の父性のリーダーシップて社員をぐいぐい引っ張るのではなく、社員の主体性、自発性を開花させる母性の経営を実践しているという訳です。

その極意は、

母親が子供を、ただひたすら見守るように、スタッフの話に耳を傾け対話を繰り返す。
手は放すけれど、目は離さない。

だそうです。

マネジメントは部下と闘うことではなく、スタッフの行動が次へ繋がるように環境を整えることだと金子社長。
結果、強い信頼感が経営者とスタッフの間で出来上ったといいます。
グリーンコアの成功の最も大きなポイントは、この信頼に基づく人間関係が出来上がっているということです。

お話をまとめるとマザーリングマネジメントでは以下が実現されているということになります。

社員第一主義
現場重視
労使ではなく同志の関係の構築
社内対話の活性化
社員の長所、強みを活かす経営
全員参画型経営

見事に人本経営のあり方が被っていると思います。
結果が出るのもうなずけます。

小林秀司

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「マザーリングマネジメント」への3件のフィードバック

  1. 小林さん
    こんにちは!
    >ビジネスホテルのはずなのに・・・部屋にはベッドがありません。デスクがありません
    このホテルのこと、テレビ放映していたのを見たことあります。
    弊社も人本経営にいち早くシフトして、いち早くギアチェンジする必要を強く感じています。
    1ヶ月ほど前、大手町ビルにある紀伊國屋書店で「逆風を追い風に変えた企業」の本を探したら、「人本経営が」平積み積まれていました。
    この本、注目されていますね。

  2. ありがとうございます、村田さん。
    ゼミでプチ合宿で幸手本館に泊まり込みベンチマークというのはどうでしょう?
    ホテルに大会議室があるので70名収容可能です(笑)