とらや

法政大大学院 坂本光司ゼミ 修士1年 投資家 根本幸治

老舗和菓子店「虎屋」のホームページに掲載された文章に、称賛の声が相次いでいます。
Yahooニュースで拝見された方が多いと思います。
顧客との関係がイメージされるその内容に、坂本ゼミでも教授が取り上げていました

書かれたのは虎屋17代の黒川光博社長。
本社ビルの建て替えに伴い、赤坂本店の営業を一時休止することを知らせる内容です。

虎屋の創業は室町時代後期。
京都で菓子屋として始まり、御所にも菓子を納めていました。
明治維新後、東京に本拠を移し、小豆と砂糖、寒天でつくる羊羹(ようかん)の製造販売で有名になり、
現在は首都圏や京都、大阪、福岡の百貨店などに80店舗を展開。パリにも出店しています。

黒川社長は東京都生まれ、学習院大法学部卒。
銀行勤務を経て69年に虎屋に入社し、91年に17代に就任。
全国和菓子協会の名誉会長も務めています。

とらやホームページより
『 この店でお客様をお迎えした51年のあいだ、多くの素晴らしい出逢いに恵まれました。
 三日にあげずご来店くださり、きまってお汁粉を召し上がる男性のお客様。
 毎朝お母さまとご一緒に小形羊羹を1つお買い求めくださっていた、当時幼稚園生でいらしたお客様。
 ある時おひとりでお見えになったので、心配になった店員が外へ出てみると、
 お母さまがこっそり隠れて見守っていらっしゃったということもありました。
 車椅子でご来店くださっていた、100歳になられる女性のお客様。
 入院生活に入られてからはご家族が生菓子や干菓子をお買い求めくださいました。
 お食事ができなくなられてからも、弊社の干菓子をくずしながらお召し上がりになったと伺っています。
 このようにお客様とともに過ごさせて頂いた時間をここに書き尽くすことは到底できませんが、
 おひとりおひとりのお姿は、強く私たちの心に焼き付いています。
 3年後にできる新しいビルは、ゆっくりお過ごしになる方、お急ぎの方、
 外国の方などあらゆるお客様にとって、 さらにお使い頂きやすいものとなるよう考えています。
 新たな店でもたくさんの方々との出逢いを楽しみにしつつ、これまでのご愛顧に心より御礼申し上げます。
 ありがとうございました。
 虎屋17代
  代表取締役社長 黒川光博 』

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「とらや」への1件のフィードバック

  1. 根本さん
    ありがとうございます
    とらやさんは、感動経営なんですね
    社長の文章からは、日本人の伝統の商道の良さが伝わります
    本田