第1回「自然栽培バーティ全国フォーラム」

長文です。

5月20日(金)21日(土)に愛知県豊田市で第1回「自然栽培バーティ全国フォーラム」が開催された。21日は法政大学大学院坂本ゼミを優先した。

自然栽培とは、農薬等を使わず果樹、米、野菜等を自然のままに栽培することだ。
人間は育て易い環境を創り自然のまま自主的に生かす、10年前から言われている「サーバントリーダーシップ」と同じだ。

20日は平日にも関わらず全国から障がい者や施設の方、支援する方等、500名が収客できる会場が満員だった。
各地から自然栽培の活動が報告された。「売上を第一として考えてはいけない」と何回か話があったのが印象的だった。冒頭では「奇跡のりんご」の木村秋則さんの講演もあった。自然栽培の言葉は木村さんの言葉だ。

人は各々の役目を持って生まれてくると思う。中心的な佐伯康人パーソナルアシスタント代表とはゼミの産学プロジェクトの「非価格経営」の取材で先月の中旬に愛媛県を訪れたがご縁は凄かった。
知っていたが、「奇跡のりんご」の木村秋則さんの映画、NHKプロフェッショナルのDVD、木村さんが参考にした自然農法の「福岡正信」、「坂村真民」のDVD等、1か月半で何回か視聴した。

木村さんの講演で、やはりと思ったこと、DVD、本で得た知識・知恵と私の体験と合わせて分かりやすい言葉でまとめる。長文をお許しいただきたい。

私は、自然栽培を知らない13年前から3年間、車で片道40分のレンタル畑でトマト、キューリ、大根、かぼちゃ、サツマイモ等を作った。
夏は雑草の勢いが強く、妻と二人だけ土日だけの草取りは無理だった。隣の畑主より雑草がひどいと管理組合を通じて苦情がきたほどだ。
農薬は使わなかったが、訪問先のお客様に配るほどの美味しい収穫ができた。最後の年は、花をつける頃、サラリーマンだったので毎朝、レンタル畑を行き来し無理がたたり脳梗塞の発症につながりレンタル畑を返上した。今は元気だ。

昨年、スーパーに買い物に行った際にミニトマトの苗があったので3つの苗を買ってきて、マンションのベランダ外の庭に植えた。
自然を大切にしたい気持ちがあり両隣の目線を意識せず、雑草は刈らなかった。農薬は使わなかった。結構、実がなり、12月初旬までミニトマトが収穫できた。「なぜ?」と不思議だった。

木村さんが自然栽培を初めた8年後にりんごに花が咲きリンゴが採れた。木村さんが感謝の声をかけなかった木だけ実をつけなかった。
レンタル畑やベランダ外の庭の苗や種には感謝の言葉をかけていた。

1.自然を超えるものはない。
 8年間、近所の農家から相手にされず、畑の半分を売ったり、喰っていけない生活、自殺を考えたが宇宙は許してくれなかった。森の中に幻のりんごの木を見た。
 人の入らない山は下草を刈らない。土は柔らかい。
 何度か涙し筆舌に尽くし難いが学ぶべきものがある。私はアマゾンで「奇跡のりんご」の本や映画のDVDを購入したが購入して見て欲しい。

2.りんご等の果樹は幹や根等に農薬の毒素が残るので、それが消えるまで年数がかかる。
 だから、耕作放棄地の方が自然栽培をし易い。
 野菜は自然栽培をし易い。幹がないからだ。土から農薬が消えれば自然栽培ができる。大豆を植えると毒素を吸収するが食べてはいけない。

3.虫の立場になれば農薬を含む方が美味しいので群がる。農薬がなくなれば美味しくないので来なくなる。

4.各地の参加団体の発表にお米の収穫量と売価が表示された。自然栽培の年数が経過するごとに高くなる。りんご等の果樹や野菜も年数が経過するごとに美味しくなり集客量も増える。

奇跡のりんごの地、青森県弘前市が一昨日の日曜日のガッチリマンデーで紹介された。農家が真空パックのカットりんごを製造して高付加価値で売れ年々、売上が増えていると紹介された。美味しい時に収穫して加工できるからだ。
加工して販売することも考えて欲しい。アイデア一つで安定した経営ができる。

5.地球が誕生し人類が生まれた時を考える。農薬はなく自然栽培しかなかった。農薬は効率重視のための産物だ。自然栽培は原点に戻ることだ。

6.私が小学生から高校生までは長野県で育った。長野県は、冬休みや夏休みが短い分、春と秋の農繁休業があった。農家でない私は親戚の農家に手伝いに行った。
  50年前から40年前なので農家で生計を立てる家が多かった。
  古代まで遡ると農民や漁民、そして狩りをする人しかいなかった思う。
  農業や漁業、林業も自然に戻るのではないかと思う。家畜も自然に戻り始めている。自然に育った鶏から生まれた卵や自然に育った牛や豚が重宝されるようになってきた。

7.6%と言われる障がい者も原始時代からいたと思う。先週も書いたが、生まれつきは2~3%で生まれる夫婦を選んでくるという。残り4~3%は家庭や地域の問題だと思う。
  農家等の場合は障がいを持っていても自然に生きていけた。百姓と言う。障がい者には作業を100に細分化して得意分野を見いだす意味があるようだ。
  小学生・中核生で発達障がい者が6.5%と報道された。他の障がい者を含めれば高齢者で身体が不自由な方を加えれば異常な割合になる。家庭や地域が面倒を見なくなった証だろう。

8.師匠の法政大学大学院、坂本光司教授と何度か話をしたことがある。
  「障がい者が米や野菜を栽培し、障がい者が料理をし、障がい者がもてなし、健常者が後片づけをするのが一番美味しいのではないでしょうか」。当たっているようだ。

9.障がい者から天才画家、天才音楽家、天才芸能人がいると先週に書いた。全国には障がい者の能力(脳力)を引き出し、「ザ・職人」も何人か目の当たりにした。
  大阪市の「ル・クロ」の黒岩オーナーシェフは、全国のレストラン・料理店でがい害者雇用をすれば、日本を変えることができると言われた。
  あす6月1日に「ファームダイニング 桜の樹」を福岡にオープンする。
  20日は仙台の「六丁目農園」の渡部哲也社長ともお会いした。3.11の時に東北道の反対側に店があれば津波で流されていたが流されない側にいた。やるべき使命があるから、大宇宙・大自然が生かした。
  自然には適わないのだ。

10.2月に雪が降り積もる札幌市の障がい者施設を訪問した。
 理事長がいろいな施設等でついていけなかった障がい者だけで、「好きなことをやりなさい」と指示をしたら結果として、一般企業に就職した方が何人か出たようだ。
 上から指示をせず、自分で考えて自分で行動することだ。成功し褒められれば自信がつく。

11.去年の秋に鹿児島市の「ラグーナ出版」さんへ初めて訪問した。
 総合失調症等の精神障がい者を一人前として旅立ちさせる会社といっても良いだろう。
 嬉しいことがあった。障がい者の方から私にパソコンで文章を作成している画面を指して、「この文章、これでいい」と話してきたことだ。
 森越会長、川畑社長、上司の方に相談せず、自主的だったからだ。
 ここも例に漏れずプラス思考だ。
 子供が障がいを持って生まれてきた、障がいになった、プラスと考えるかマイナスと考えるかで運命が分かれる。

12.来週、母の23回忌を含めて法事で田舎の長野に行く。
 93歳で去年なくなった叔父の家族に尋ねたいことがある。
 叔父、りんごも栽培していた。店頭に並ぶりんご、最も美味しく魅せるには、一番美味しくなる数日前にりんごを採り、太陽の光を当てることだと言っていた。 
 叔父は逆らい、見栄えは悪いが一番美味しい時に採っていた。リンゴの木の下は長い草だらけだった。自然栽培だったかもしれない。
 りんごは密入りでで美味しかった。最も美味しいリンごは店頭には並ばない。鳥が食べるためだ。売れない一番美味しいりんごは農家で食べれる。

修士3年の知野 進一郎です。

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「第1回「自然栽培バーティ全国フォーラム」」への1件のフィードバック

  1. 知野さん
    「奇跡のりんご」映画に大感動しました!
    木村さんにもお会いしたいと思っています。
    本田 佳世子