里帰り

野口具秋です。

里帰りは数年振りです。
北海道に住む弟、町田にいる妹は年数回、ご機嫌伺いに出かける。
難波の高島屋で、今晩の惣菜を買い求める。
デパ地下の時代だ。なまじ作るより楽で美味い。
年老いた母には都合もいい。

ビールとワインは常備品とか。持ち込み、里帰りです。
缶ビール2本とグラスワインで、
合宿の飲み疲れもあり、先に寝てしまう。
92歳の母も缶ビール2本はやっています。
後になって考えたら、恐るべき母だ。

新大阪でオプション組と別れる。
ここから梅田に出て地下鉄心斎橋線だ。
南海電車新線・和泉中央駅まで辿り着くのに大汗をかく。
難波はデパートに寄り道です。
片っ端から通りかかりの人に尋ねまくる。
買い出しでバッグが一杯になる。
終点までだ、どっかり電車のシートに腰掛けます。
気丈にもタクシーに乗り込むと、お袋を送迎するドライバーだった。
居酒屋通いで、よく乗ってもらったと、親父の話まで飛び出した。

それこそ田中角栄と同じではないか。
10年を経て初対面となった西宮・甲陽園の期待
ツマガリ・津曲孝社長。
土方から始まった立志伝。
出されたケーキ4個、喰い地と完食しなければ…。

石井さんの慰安で途中下車。
大阪のナイトライフが狂ってしまった。
お好み焼き、串揚げ、鶴嘴の焼肉、次回持越し。
春木さん、清水さん、滝川さんと大阪駅、
ホテル近所のどこにもある居酒屋に落ち着く。
夜は更けます。

兵庫県は日本海と瀬戸内海と海が表と裏にある県です。
瀬戸内海で育った幼少のころは夢前川が夏の水遊び場だった。
白鷺城は2度の解体工事を見た。
日本海に近い豊岡は、当時は遠い、遠い処でした。

東海バネの社員に「雪は積もりますか」と聞いてみると、
「膝まで積もり、根雪になります」。
車窓の初めて見る景色、懐かしい地名が
60年前の故郷・山河、がきのころを思い出させるのです。

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