東南アジア(ラオス)におけるポリオ撲滅活動を通じて

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本日の巻頭言です。
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東南アジア(ラオス)におけるポリオ撲滅活動を通じて
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               人を大切にする経営学会 常任理事 奥村 繁子
                    福井県経営革新フォーラム 代表 

先日、国際ロータリー第2650地区から6泊8日のポリオミッションとして
ラオス人民民主共和国の首都ヴィエンチャンとルアンパバーン市に行ってきました。
国際ロータリー第2650地区では1995年より西太平洋地域でのポリオ撲滅の
活動を行ってきました。
今回は3回目になりますが、ラオスでポリオワクチンの経口投与を行いました。
ポリオ以外にも伝染病の予防注射やビタミン剤の配布なども行いました。

一回目はヴィエンチャンから車で悪路を4時間かけてカサンタイ村に行きました。
メコン川の沢山の支流には、今だにアメリカ兵が一日で掛けた橋が使われています。
鉄さびの鉄橋の上に板を載せてあるだけです。砂埃の経つ赤土の道路は
いたるところに穴が開いています。
あちらに避けこちらに避けまるで腸ねん転が起きそうです。その上雨季に
起きたがけ崩れも避けなければならないのです。
でも、苦労して行った甲斐がありました。盆と正月が一度に来たような村中が
総出で待っていました。着飾った民族衣装の子供や村人達、驚きの光景です。
ここで5歳未満の子供たち5百人に投与することができました。

二回目の投与は、ヴィエンチャンから更に航路で1時間のルアンパバーン市、
そこから車で2時間のサイニャブリ村です。
ここでも素晴らしい歓迎ぶりです。この村は象の村として有名で、ここから
京都市に2014年に小象が4頭贈られています。
ここでも480人の幼児にボリオワクチンの投与の他、募金で購入した商品を
沢山贈呈しました。一例を挙げると、ゴムドッチボール・バレーボール・
サッカーボール・Tシャツ・ギブス10セット・スニカー・文具類・その他
スポーツ用品などです。
これらは、教育スポーツ局長と子供発育センター長に送りました。
この他にも教員養成短期大学には、沢山の教材を贈りました。
ラオス保健省にはトヨタの500万円の車を1台贈りました。

ラオスは日本の明治・大正・昭和・平成が混在しているような典型的な発展途上国です。
裸足で歩いている人々の横でスマホで写真を撮っている子供がいるようなところです。
その中でも国家権力はすごく強力であると思いました。パトカーを先頭に
毎日3~4台の車が連なります。
まだこの辺りはいい方です。私たちのガイドはヴィエンチャンから車で1時間、
そこから歩いて2時間山を登ったところに3部族・200人で暮らしているそうで、
寒暖の差が大きいところだそうです。彼女も12人兄弟の10番目に生まれたそうです。
殆どの家で十人以上の子供が生まれますが、成人するのは3~4人です。
寒さと飢餓と病気で冬は凍え死ぬ子供もいるそうです。

最近は当学会会長の坂本教授も中国・台湾・ベトナム等東南アジアによく講演に
行かれます。豊かな日本ではようやく「人を大切にする経営」が潮流となりました。
極貧のアジアの人々も弱者です。私たちは次の活動として国外に目を向ける時期に
入ったのではないでしょうか。
長くなりましたが、今回の活動を通じて私が感じましたことの一端です。

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