本物だ

野口具秋です。

仕方がないので冷たい雨の中を出かけることにしました。
今さらキャンセルできないし…。
とぼとぼ隣り駅まで歩くのだから辛い。
11月の雪のような氷雨です。黒目川が音を立てて流れています。
久しぶりに会った野良猫集団6匹は
どこに潜り込んで寒さと闘っているのだろうかな。
ワイフ殿の愛車に沢山の肉球を付けまくるようです。
寒かろうなとつぶやいても一瞥もくれないでしょう。

のりで巻いた串団子はすでに売り切れです。
混じりけのないもち米を後遺症の残る不自由な体で、
丁寧に杵でついた本物のもちです。
ワイフが、ワイフの職場で大好物の串団子なのです。
帰り道、珍しくまだ店が開いています。
大福もちでも買って帰ろう。
材料費がすべて値上がりして…、若い人は本物の味が分からない…。
5kgのさつま芋、2kg削るんだ…。
正直で中々値上げができないようです。
売れ残った芋羊羹も買い求めることにしました。

口の中がねとねと粘り気がいつまでも取れません。
スープの中に大量に添加されている化学調味料の後味です。
隣り駅、最近見つけたH屋のラーメンです。390円です。
旨いからではなく安いから時々食べます。
いつも財布の中身と相談しながら昼飯を考えると
こんな食事になっちゃんだって。
人工調味料はコスト低減のため、あらゆる食品に大量に入っています。
味音痴が増えているのは安っぽい食品提供にあるのでは。
食うものがなく、インスタントラーメンを
年に数回口にすると強烈な味です。後悔します。
過ぎてはいけません。

1年を振り返って年相応に成長したかと机に座り、
はるか池袋の空をボッと眺めながら振り返ります。
フーテンの寅さんは、
「思い起こせば、恥かしきことのみ多い1年…」と年賀状に書きます。
正義を振りかざし、実は老害を振り撒いた。
みんなの幸せのためと御託を並べながら、自己主張を繰り返している。
苦労して積み上げた成果を屋根の上のカラス。懲りない戯言。
残り少なくなってきました。
新年、自分を自分の鏡で見る年にしたいものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です