“日本でいちばんやり甲斐のある会社”を目指す

先週の学会のメルマガの巻頭言の前半から。

“日本でいちばんやり甲斐のある会社”を目指す
人を大切にする経営学会 常任理事 樋口 友夫
株式会社天彦産業 代表取締役社長

今回で二度目のメールマガジンを担当します。
創業明治8年の老舗企業ですが、倒産の危機は何度も経験しています。
中でも昭和27年に上場企業から月商の20倍の不良債権は過去最大の危機でした。
当時3歳の私でも記憶に残っており、企業寿命30年説は体感しております。

そんな中で結論に達したのは、企業経営は経営者一人ではできない、社員の育成が第一だということです。
五代目の私は社員第一主義を前面にスタートしました。顧客第一は当たり前で、それをやるのは社員です。
その社員がその気になるためには自分の会社が好き、やり甲斐が無ければ出来ません。
先ず社員第一主義を徹底しなければ永続企業になれないと思っています。

もう一つ、中小企業の経営は会社と家族の距離を如何に近づけるかだと思っています。
家族の支援なしでは永続企業になれないとも思っています。
これらを定着させる風土づくりが最も大切です。
人の価値は仕事上だけで見つけ出せるでしょうか?当社では委員会活動に力を入れており、ヒラメキ委員会、スッキリ委員会、ハツラツ委員会、トキメキ委員会の四つがあり、社員の自主運営で全員がどこかに所属します。

大学のサークル活動と似ていますが、委員長は役職関係なく選出します。
当然ですが委員長が先導しますし、そこには役職の逆転が起きています。
40数人の企業に沢山の職域は有りませんので国内営業、海外営業、工場、総務、経理位です。
この狭い範囲で人の価値を見つけるのは並大抵のことではありません。
ところが委員会活動で得意分野がマッチすると意外な一面(長所)を見つけることが出来るのです。
それを周囲から評価され表彰されることが多々起きるのです。
当然モチベーションが上がり、仕事に好影響が目に見えて出てきます。

賞与は手渡しをモットーにしていますが、その中に本人宛と家族あての手紙を書いて入れます。
家族には経営の現状を知らせますが、そのことで家族との距離が飛躍的に近くなってきます。

世間では長時間労働の問題が論議されていますが、様々な職種があるのに一括りにした論議に聞こえてなりません。
長時間労働はブラック企業のごとく聞こえてきます。
私は社員に「残業は悪と思わない。モチベーションの上がる残業は大いに歓迎する」と言っています。

一方で有給消化の促進も行っています。
有給消化率は平成25年度48%→平成26年度56%→平成27年度68%→平成28年度72%で現状は75%程度になっていると思います。
以下は学会のメルマガを参照してください。

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