鎌倉投信メルマガから坂本光司先生 最終講義(その1)

横浜ショコラボの伊藤会長の投稿から。

鎌倉投信メルマガから

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坂本光司先生 最終講義(その1)
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皆様、こんにちは。鎌倉投信の鎌田恭幸です。

鎌倉投信を創業する前と後で大きく変わったことの一つは「出逢い」です。事業家や
指導者、組織に属する人・属さない人、分野を問わず様々ですが、本当に身命を賭して
世のため人のために生きる方々と出逢い、その生き様に身が震えるような感覚を覚え
ることがふえたと感じます。

その一人が、法政大学大学院教授 坂本光司先生です。先日、坂本先生が法政大学を
退官されるにあたって開催された最終講義に出席し、「企業の存在目的は何か」「経営
者の役割とは何か」「真の働き方改革とは何か」「教育とは何か」など、国内外の8,000
社にのぼる企業の現場を観察し続けてきた坂本先生の経営実学を、目と耳と心に焼き
付けてきました。

坂本先生は、鎌倉投信にとって決して忘れることができない恩人です。2008年11月
に鎌倉投信を設立する前、後にシリーズ100万部を超えるベストセラーとなる先生の
著書「日本でいちばん大切にしたい会社」(あさ出版)が注目される前に、たまたま
運用責任者の新井がふらりと立ち寄った書店で、(平積みではなく)書棚にポツンに
差込んであったこの著書を手にしたことが出会いのきっかけでした。

翌日、新井が、「鎌田さん、この本をすぐに読んでください」と手渡してくれたときの
ことを鮮明に記憶しています。当時、「目指すべき投資の姿」や「投資先の企業の観方、
選び方」などを模索していた私たちは、すぐに先生の講演を聴きに行きました。その
時、多忙で挨拶もままならないだろうと想像した私は、鎌倉投信の設立趣意書をA4
の紙にまとめて先生に手渡したのです、「お忙しいと思いますが、移動の合間にでも
目を通してください」と。

先生の手帳には、おそらくこれから先生が目を通されると思われるメモ用紙が
たくさん重なっていましたので、本当に読んでくださるとは思いもよりませんでした。
しかし、後日改めて連絡すると、既に趣意書を読んでくださり「次の講義に顔をだし
なさい」といってくださったのです。

そして、聴講する学生さんの前で、新井と私をこう紹介くださいました、「今度、鎌倉
投信という会社を創業する鎌田さんと新井さんの二人がここにお見えになります。私
は彼らを同志だと思っています。正直私は金融の人たちを信用することはありません。
しかし、彼らがやろうとしている『いい会社を応援したい』という想いも、これから
実践しようとしている取組みも正しいと思います。覚えておいてください」と。

無名で、もちろん実績もなかった、当時の私たちにあったのは、「金融を通じて社会に
貢献する、という想い」だけでした。一瞬の出逢いで「応援する」と言葉にしてくだ
さった坂本先生に、私たちはどれだけの勇気を頂いたか量り知れません。

後に坂本先生とゼミ生の皆さんとは、「価値ある企業の指標の策定に関わる共同研究」
に取組み、その調査は「いい会社」を観る視点にも役立ちました。
「学者である私は、講演やペンを通して『いい会社』を応援する。鎌倉投信は金融と
いう実業を通じて『いい会社』を応援する。方法は異なるが同志として世のため人の
ために尽くそう」金融という仕事に向き合う私は、坂本先生が掛けてくださったこの
言葉をいつも心の支えにしています。(つづく)

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