新たな企業視察の可能性を考える

企業視察の受入れを行っている企業が数多くある。
その目的は、
自社の商品・技術のPRであったり、
新たな顧客獲得・販路開拓であったり、
地域社会・地域住民への社会貢献であったり
と様々である。

そのなかで、そういった目的とは異なる
社員の家族を対象とする企業視察会を行う
企業が増えてきているように思われる。

以前、訪問した長野県のある企業でも、
家族交流会・会社参観日を行っていた。
もともと、2003年から毎年1回、
全社員が、自分の家族に感謝の気持ちを込めて
お礼をする「家族交流会」を行っていたというが、
それをさらに発展させて、2013年に始まったのが
「会社参観日」である。

同社は製造業ということもあり、モノづくりをしていると、
祝日が稼働日になってしまうことがよくあった。
そうなると、社員は、家族サービスを犠牲にして
働かなくてはならなくなる。

そこで会社参観日では、子どものみならず、
おじいさん、おばあさんにも、
父親・母親・息子・娘の働いている姿を
見てもらおうということで始まった。

同社を事業承継した現社長も、
子どもの頃から会社が遊び場になっていて、
父親(先代社長)が働く姿を間近で見てきた。
そんな経験から、子どもたちに、
親の働く姿を見せてあげる機会をつくりたい
と考えるようになった。

参観日は、まず実際に社員が働いている姿を
工場で見学してもらう。
社員が普段どんなところでどんな仕事をしているかを、
社員の家族に見てもらえば、
社員への尊敬・感謝の気持ちが自然と生まれる。

そして、この会社参観日をきっかけとして、
社員の家族がひとつになり、社員が同社で働くことに、
誇りと安心感を持ってくれれば、
社員満足につながるに違いないと考えている。

さらに、会社参観日に行なわれる懇親会は、
参加した社員の家族を紹介するなど、
和気藹々とした雰囲気のなかで開催される。

実際、参加した子どもたちが、親の働く姿を見て感動・尊敬し、
「お父さん、お母さんって、凄い!」
と言ってくれることで、多くの社員の胸は熱くし、
モチベーションが高まるという。

働く社員はもちろん、子供たちも喜ぶ会社参観日。
その効果は、社員満足にもつながるなど絶大なものがある。
実施していない企業は、開催を検討してみてはいかがだろうか。

人を大切にする経営学会 事務局支援スタッフ 坂本洋介

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