出雲土建株式会社【No39いい会社視察2018/2/17】

皆さま、明けましておめでとうございます。
いつも 人を大切にする経営学会ブログ をお読みいただき大変ありがとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今回は2018年2月に坂本ゼミ春合宿先のひとつとして訪問した『出雲土建株式会社』さんをご紹介致します。

●概要 http://www.i-doken.co.jp/
名 称 出雲土建株式会社
所在地 〒693-0033 出雲市知井宮町138番地3
設 立 昭和55年9月2日
代表者 代表取締役 石飛裕司
資本金 8,450万円
事業内容 建築工事、土木工事、緑化工事、リサイクル事業(コンクリート・アスファルト・木材)、1級建築士事務所、宅地建物取引業
従業員 73名
関連会社 【出雲屋炭八】出雲カーボン株式会社調湿木炭『炭八』の製造

●炭八
“家が健康なら、人も健康になる”

同社は、様々な建築関係の工事と並んで、廃木材をリサイクルし独自の技術で炭化したオンリーワン製品“炭八”を製造販売しています。
この炭八は科学的な検証を重ね、住環境において大きな効果を発揮しています。
主な特徴は、「調湿効果」「断熱効果」「空気清浄」「防音効果」です。
上階の床の音の低減、結露・カビ・ダニ・シロアリ・シックハウス効果など、小さい子供のいる家族には特に喜ばれています。

同社では2017年までの13年間で、炭八を住宅の床下や天井に使用する「炭の家」ブランド40棟(660戸)を建設し、入居率97.5%を誇っています。
オーナーと綿密に話し合うことで高付加価値をつけながらも賃貸料を相場に比べ抑えた物件として入居者が確実に集まっています。
炭には様々な効果が見つかっており、今後同社の更なる飛躍が楽しみになります。

炭の効果が実証できた12年ほど前には、同社は地元;出雲大社に炭を用いて参道や拝殿周辺のクロマツ樹勢回復工事を奉納しています。また5年間閉めっぱなしとなる拝殿の床下には同社の炭八が敷き詰められています。

●同社の難局
石飛社長は30数年前に入社しました。しかし3年後に会社が傾きます。その危機に自宅を担保に借金を抱え社長となって再建にあたり、今日まで休む間もなく働き続けています。その姿勢はまねのできることではありません。再建時は社員の雇用を最優先として守り、何事にも研究熱心な性格で、前向きに苦難を乗り越えてきた深い人間性を秘めた方だと感じました。
また3Kと言われた建設業界において、正しい建設業の在り方を目指して実現したといえるでしょう。“いい仕事をすると新規受注が増える。安いことが一番ではない”
今では同社の仕事を評価した自治体が、入札金額だけでは評価しない業者決定制度を導入しています。

●健康の在り方、会社の在り方
そもそも西洋医学にはナイチンゲールの時代から “衛生学”がありましたが、日本の医学は、“現象としての病気”への対処という狭義の学問としてしか発達していないと言います。しかし病気になってから直すという後処理ではなく、人が病気になる前にその根本原因を取り除くことが自然ではないでしょうか。
住環境も同様だと考えています。人が健康で暮らすためには健康な住宅が必要だと気付いたのです。
同社の“家が健康なら、人も健康になる”にはそんな想いが込められています。
企業の利益よりも人の健康を優先する同社の在り方は、企業倫理や社会的価値基準において注目に値します。

今回、石飛社長は島根合宿を移動する我々ゼミ生約40名のバス移動時に数時間同乗された際、2014年に坂本研究室のプロジェクトとして出版した『人に喜ばれる仕事をしよう』を手に取って、“この本に取り上げてもらったことが重要な転機になった”としみじみ仰っていました。
この本は2013年に坂本研究室有志とING生命が共同プロジェクトで出版した本です。
個人的にはこのプロジェクトでは担当として関わらせていただいたために、このような現場の生のお話を伺えることは出版に関わった喜び・責任・重要性を再認識させていただく貴重な機会でもありました。

***補足***
この投稿では2012/4~2018/3までの6年間法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室で経験した【いい会社視察】・【プロジェクト】・【授業で学んだこと】を中心に、毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(桝谷光洋)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です