坂本語録~大同生命寄付講座から

 大同生命寄付講座(2月2日)の続報。坂本光司人を大切にする経営学会会長の語録をお伝えする。 
 基調講演を行った株式会社ATホールディングス(アドバンテック・レヒュース)代表取締役社長の堀切勇真さんが紹介した語録は「正しいか正しくないか。自然かどうか。動機が正しいかどうか。そして最後は説得ではなく納得してもらうこと」。
 これは、M&Aで相手先に一部の取締役兼株主が反対している中で、どうすればいいのか聞いた時の助言。堀切さんは、法的手段を使用することなく、納得してもらってその方の円満な退職、そして株式の譲渡を受けたとのことだった。
 さてこの日の坂本語録。
「やり方ではなくあり方を話す」
「中小企業は人材で決まる。すべてはトップにかかっている」
「(堀切さんやファクトリエの山田敏夫社長を念頭に)最近会った若手経営者には利他の心がある。社会を良くしようという共通項がある。変わるべきは年寄りだ」
「業績が良い会社の社員のモチベーションが高いのではなく、社員のモチベーションが高い会社の業績が高い、離職率が低い」 
「社長の仕事は明々白々 3つしかない。1つは、社員の満足度、幸福度を高めること」
「社長の給与が社員の50倍100倍あるのは間違っている」  
「本社は美しい、工場は古い。美しくする順番が間違っている」 
「日本の少子化はひとを大切にする会社が少なすぎるから起きたこと」
「社員の子供の多い会社はノルマを課していない、社員を競わせていない、お互い様の精神がある」 
「昔はお客に嫌われた会社に未来はない、だった。今は社員とその家族に嫌われた会社に未来はない、である」
「日本の労働者は本領を発揮していない。みんなが本領を発揮すれば、人手不足は問題にならない」
「才と徳。徳が大切。徳がなくて才あるとひとはひとを殺す」
「リーダーシップは背中と心で示せ」 
「社長は、社長の座を譲った後の生き様が大切」
「社長の定年には3つのシグナルがある」
「80歳をすぎて社長をやっているのは間違っている。おかしい会社は2頭政治になっている」
「モチベーションを高めるために最初にやることは、正しいか自然かで判断する。体力・資力に限りがあるのでできるものからでいい」
「例えば、社員の誕生日に朝礼で拍手。子供のころのこと、 お父さんお母さんのことを話してもらう。その社員を真ん中にして食事会する、当日は残業させない。バースデーケーキを自宅に届ける。最初は社員の家族、余裕ができれば社員のお父さん・お母さんに送る。そういう会社にこん畜生と思うひとはいない」
「大きな会社では部課長がそれをやればいい(残念ながら)誕生日に部下にバースデーケーキを送っているひとは誰もいない。聞くと予算がついていない、とかいう。私なら自費でやる」
「会社の財務指標でいちばん大切なのは、安全性、健全性の指標である。つまり会社をつぶさないことが一番大切である」

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