イチロー選手引退会見から

3月21日、アメリカ大リーグ「シアトル・マリナーズ」の
イチロー選手が現役引退を発表した。
日本で9年、アメリカで19年。
日米通算4367安打という数々の輝かしい記録や、
日本人野手の大リーグ挑戦のパイオニアとしての貢献は
計り知れない。

そのイチロー選手が、現役引退会見をした時の内容に、
企業経営と重なる部分が多くあったので、
それを取り上げてみたい。

まず、引退の決断理由としてあげたのが、
「キャンプ終盤で結果を出せず、それを覆すことが出来なかった」
という言葉だ。

これは、スポーツ選手だけに限らず、企業経営者にも同じことがいえる。
常に、社員・顧客への価値を提供し続け、その満足度を高める。
そしてその結果が、数字として売上や利益に現れる。
つまり、売上・利益が上げられていないということは、
自身が価値提供をできなくなっている。
自社の製品・サービスが世の中に求められなくなっている
ということの証明であり、
それを覆せないようなら、潔く自身の引き際を考えるべきだろう。

さらに、プロで成功したことはという問いに対して、
「成功かどうかはよく分からないですよね。
全く僕には判断ができない。
だから僕は成功という言葉が嫌いなんですけど。
あえて成功と表現しますけど、
成功すると思うからやってみたい、
それができないと思うから行かないという判断基準では後悔を生む。
やってみたいなら挑戦すればいい。
その時にどんな結果が出ようとも後悔はでない。
基本的にはやりたいと思ったことに
向かっていった方がいいですよね。」
と答えている。

誰もが失敗したくないのは当然だ。
しかし、これまでの歴史を振り返ってみてもわかるように、
成功者といわれる人たちは、自身が属する業界の
非常識に挑戦することに迷わず、
絶対に成功するという揺るぎない信念を持っていた。

イチロー選手の言うように、
「成功するかしないか」
ではなく
「自分がやりたいかやりたくないのか」
を判断基準にすれば、それを選んだのは間違いなく自分であり、
自分で選んだ答えなら覚悟を持って挑めるはずだ。

今回の会見は、単にスポーツ選手の引退会見ではなく、
我々に多くのことを気付かせる内容だった。

人を大切にする経営学会事務局支援スタッフ 坂本 洋介

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