令和2年を迎えて       

あけましておめでとうございます。
 令和2年(2020年)の幕開けです。早川は、昨年末で40年勤めた会社を退職し、この後、事務所を開設して中小企業への創業や経営革新、事業承継等の支援とともに、人を大切にする経営の普及にも努めていきたいと思っています。今年は、まさに私にとっても大きな変化の年です。
 いつも今年は去年より良い年にしたいと毎年思います。なかなかそうはいきません。気になっていることがあります。特に最近の政治経済の動きは尋常ではありません。今年は、1月イギリスのEU離脱、台湾総統選挙があり、8月の東京オリンピック、パラリンピックの後の12月にはアメリカ大統領選挙を控えています。どれも目が離せません。米中、日韓、日中、米欧、英欧いずれも政治問題の火種がつきません。アフガニスタン、シリア、コンゴ、イラク、イエメン、カシミール、ウクライナ等々多くの場所で紛争が行われています。多くの国で、資本主義の原動力にもなっている格差が強くなりすぎたことで豊かさを享受できない人々の不満が渦巻き、ポピュリズムが台頭しています。
なぜなのでしょうか?黄河文明が生まれてから6000年がたち、ギリシャで文明でさえ3000年前に興り、人間の営みが行われ、哲学、文学そして芸術が花開きました。我々は中国の四書五経に学び、ローマ皇帝ユニアヌスの自省録読んで新鮮さを覚えます。これらの古典が我々に多くの示唆を与えてくれるということは、人間はコンピュータと異なり過去の記憶を現在と同じ水準で保つことができずに、常に繰り返し学習しなくてはならない存在だということです。人間は過去に学ばずにいつも同じ失敗を繰り返しています。しかし、今学ばないがために自らの生存をも否定しようとしています。
 環境問題は、まさにその表れです。地球が飛行船であるかぎり乗員は限られており、循環できなくなるまで貪れば地球が滅亡するのはわかっています。COP25ではパリ協定の未決着点は先送りされ、温室ガス排出削減目標の引き上げにも踏み込めませんでした。グレタさんの「将来世代への裏切りだ」という声がさらに大きくなりそうです。
 では、何を学べてないのでしょうか?稲盛和夫さんの「心」という本の中で、「利他の心」は「真我」の表れであり、その「心」は欲と損得や好き嫌い等の業によって覆われている。正しい行い、災いの受け入れ、よい言葉を使うことで業を落とすことができるとありました。私は、これを読んで思いました。これらがすべてできている世界がすぐそこにあると気が付きました。自然や宇宙そのものです。すべての存在に欲や損得はなく、自然の摂理に従い、バランス良く調和して持続可能な循環型社会を形成しています。地球環境破壊は、文明がもたらしたもの、人間の存在がもたらしたもの、です。グレタさんは言います。「あなたたちが話しているのは、お金のことと、経済発展がいつまでも続くというおとぎ話ばかり。はずかしくないのでしょうか?」「世界は目覚め始めています。変化が訪れようとしています。」
 今、サスティナビリティ(持続的)が求められています。それは人間の活動も自然の摂理に従わなくてはならないということではないでしょうか?
 自然は、常に最適化されどこにも無理がありません。自然は常に幸せです。「年輪経営」も自然の摂理です。「お互いさま」は、「利他の心」の相互作用のことです。心による支えあいは自然の摂理です。自然では多様な種が共存し、相互にバランスよく調和して「5方良し」を何も考えずに実現しています。曲った木でもそれなりの役割を持って調和して存在しています。
 私は、人を大切にする経営を自然の摂理による経営と言ってもよいのではないか思いはじめています。皆さんもぜひ考えてみてください。今年もよい年でありますことを祈念いたします。

人財塾OBOG会会長 早川 剛

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