第7回全国大会の開催~withコロナ~

第7回全国大会の開催がいよいよ今月の12日(土)・13日(日)と近づいてきました。今回の全国大会を含め、人を大切にする経営学会の様々なイベントもコロナウィルス感染拡大の影響を受けて、例年とは違った運営を求められています。最も大きな違いはオンラインでの参加が可能になった点です。

例年どおりに会場を借り上げて参加者に来場いただく対面でのオフライン開催をメインにしつつ、その様子をオンライン参加者に向けて動画配信します。
12日の第10回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の受賞企業によるスピーチや13日の講演および研究発表は、聴衆側に設置した定点カメラで撮影する映像をライブ中継して、基本的に会場参加者と同じ目線で見ることができますが、会場から一方通行で配信するので、オンライン参加者は登壇者に対する質疑応答はできません。また登壇者や他の参加者と場を共有し、声を直接に聞くことで得られる臨場感は、会場でのオフライン参加ならではのものだと思います。
他方、異なる視点から考えると、オンライン参加が可能になったことで得られる利点は大きいと感じています。大賞受賞企業にとっては、自社が公式に表彰される場をリアルタイムで多数の社員やその家族と共有することができ、社員の方々は自分の会社が「いい会社」だということを客観的な視点で理解し、そこで働くことの幸せや誇りを強く感じることと想像します。例年、受賞企業のトップの方々からは「受賞したのは自分の力ではなく、社員の頑張りのおかげだから、本来この場にいるのは社員の皆であるべき」、「いい会社の社員として胸を張って喜びを感じてもらいたいので、できるだけ多くの社員を同行したい」などの声を聞きます。会場には来られなくても、社員の皆さんが自社にいてもライブ中継を見られることで、そのような思いに少しでも応えられれば素晴らしいと思います。
また私の個人的な経験なのですが、第6回全国大会の会場は大阪で、我が家はこどもがまだ小学生で夫は海外単身赴任であったため、こどもを見てもらう手立てがつかず参加が難しく、昨年は参加を諦めました。オンライン参加が可能であれば迷うことなく参加していたと思います。そう考えると、オンライン対応をすることで、従来は参加が難しかった方々にも機会を提供できるようになり、とても良いことだと思います。
オフラインとオンラインを同時進行するのは手間がかかるので、運営に関わる方々に対しては心苦しいのですが、これらの利点を評価して、今後もオンライン参加が継続されるとありがたいと思います。

今、コロナ感染拡大の影響が終息しても「世界は元には戻らない」と多くのメディア等で言われています。世界の国々と比較して、オンライン化がかなり遅れている日本では「ITリテラシー」の向上を目指す動きが加速していくと考えています。変化への対応には困難や失敗が伴いますが、これからの日常において、あらゆる変化は避けられないとの覚悟を決めて、変化による利点に着目し、しなやかに生きていくことが個人にも企業にも求められていると感じています。

人を大切にする経営学会人財塾生 松久 知美

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