No131記憶に残る経営者の言葉31 柿の実幼稚園(神奈川県川崎市;幼稚園運営)小島澄人園長

“この幼稚園だけでは限界があります。世の中の幼稚園も同じように受け入れてられるようになっていくことを願っています”

柿の実幼稚園は神奈川県川崎市麻生区にあります。

代々続く地主の家系に生まれた奥様と運命的な出会いがあり、奥様のお父様が幼稚園を始めたことがきっかけとなっています。

緑に囲まれた広大な敷地に様々な施設や遊具がありますが、はじめの頃は小島園長が一人で山を切り開き手づくりで幼稚園を造っていきました。園内には小島園長が愛情を込めて手造りした石畳や遊具、壁画など約250点もの造作物があちこちに存在し、園児たちの感性を刺激する恰好の遊び場になっています。

2017年に伺った時点では約1400名の園児が通い、そのうち約300名は何らかの障がいを持ったお子さん達。車いすで登園する子供は20~30名になります。そして障がい児もみんな一緒に同じクラスで過ごします。

ひとクラス30名くらいの園児に対して3名の先生が受けもつ体制。多い場合は5、6人の先生を配置しています。

2018年4月に新たな幼稚園を開園するため約100人の先生募集に対して2017年9月時点ですでに見通しがたちつつある状況だという事でした。保育士不足が課題となっているこの時代にあって次元の違う状況に驚愕せずにはいられません。

“この幼稚園だけでは限界があります。世の中の幼稚園も同じように受け入れてられるようになっていくことを願っています”

小島澄人園長のこの言葉は、柿の実幼稚園の存在を知ることでただの言葉ではないことが理解できます。

同園では園児の親が自ら資格をとって先生となる割合も多いだけではなく、この幼稚園を卒業した児童の中で、30名以上が全国の幼稚園で園長を務めているということですから、柿の実幼稚園の理念は人財づくりという最も重要な成果をあげているのです。そして確実に全国に広がっているのです。

以前に投稿した記事は 柿の実幼稚園【No10いい会社視察2017/9/8】 このブログ内を検索してご参照ください。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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