No134記憶に残る経営者の言葉34 能作(富山県高岡市;鋳物製造)能作克治社長

今回は2011年「第1回日本でいちばん大切にしたい会社大賞」にて審査委員会別賞を受賞された『株式会社能作』さんをご紹介させていただきます。

2014年9月に法政大学大学院政策創造研究科の坂本ゼミ夏季合宿先のひとつとして訪問させていただきました。

“職人がみたらその技術力が際立つ真鍮ウレタン加工のベルを出品”

“商品化を求められたがベルは売れなかった”

“店員さんや顧客から生の声を聞いた”

“ある店員さんが風鈴にしてはどうか?と言った”

“風鈴はベルの100倍くらい売れた”

きっかけは克治社長が社長になる数年前に高岡市の勉強会に参加した時のことです。同社の技術が東京から参加していたデザイナーの目にとまり、そのご縁で2001年に東京で展覧会を開催することになります。展示会では同社の鋳物技術を伝えるための表現方法として真鍮をウレタン加工したベルを出品しました。鋳物の職人さんが見ればそのきれいさが際立つものでした。その結果、技術を評価したデザイナーさんから製品化の声がかかり新たな仕事へ発展していきます。

さらに都内の有名ショップからベルを扱いたいと声がかかりました。しかし店舗に置いてみると全く売れませんでした。社長は売れない理由を店員さんや顧客から生の声を聞きます。そこから店員さんの“風鈴にしてはどうか”という意見がきっかけとなり風鈴の製品開発に繋つながります。風鈴は“ベルの100倍くらい売れた”といい、問屋に依存した従来ビジネスから、デザイナーさんとの協業や店舗向けに新規ビジネスが始まりました。

同社の歩みは中小企業が下請けや問屋に依存してはいけないことを物語っています。

自らを見つめ直し、方向性を示す経営が求められています。能作さんは自らアンテナを張って自社製品を作り、販路を広げていくことを実現し、多くの中小企業が目標としうる自社独自の価値を示してくれています。

以前に投稿した記事は 能作【No6いい会社視察2014/9/9】このブログ内を検索してご参照ください。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

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