日本酒ふくしま最強チーム7連覇の勝因

福島県は全国新酒鑑評会で最多金賞受賞数で7連覇と前代未聞の成績を収めています。2012年より7年連続記録し、2005年以降は2位以下に落ちたことがないという最強チームです。その立役者が福島県ハイテクプラザ 会津若松技術支援センター副所長の鈴木賢二先生です。

鈴木先生の講演をこの数年間拝聴したいと願ってきました。日本酒造組合中央会や全国44都道府県の酒造組合が集結し、世界最大の日本酒オンラインセミナーYouTube Liveがあり、10月25日には福島県から鈴木先生が「金賞受賞最多の技! ふくしまの酒ここにあり!」を発表されました。最強組織づくりの要因を知れる絶好の機会にワクワクしながら拝聴しました。

福島県の躍進の要因として

①人財育成が充実「清酒アカデミー事業」(H4~)
②情報交換・技術共有が盛ん「高品質清酒研究会」(H7~)
③吟醸造りの最新情報あり「吟醸酒製造マニュアル」(H14~)
④作戦会議「酒造講習会における年別製造指針」

をあげられました。

①「清酒アカデミー」は3年間300時間の酒造りの基礎を学ぶ学校で、卒業生は280名、親子2代で参加する方もおり、若き杜氏は「鈴木チルドレン」と呼ばれています。

②情報交換・技術交流は、酒蔵や杜氏で構成される「高品質清酒研究会」が中心となります。コミュニケーションの良さは、例えれば、親戚以上の関係だそうです。風通しの良い蔵元、杜氏同士の交流と思われます。

③「吟醸酒製造マニュアル」は、もちろん鈴木先生お手製のもの。ずばり「金賞獲得」用マニュアルとか。

④「酒造講習会における年別製造指針」とは、過去のデータを基に、その年ならではの製造指針を打ち出す作戦会議のこと。

上記4つの要因のほか、福島県酒造組合、福島県庁はじめ関係機関の応援、福島県民の応援も加勢してると私は思います。

以上、最強チームのつくり方、の参考になれば幸いです。

震災からの復興にまつわる日本酒造りの感動のエピソードなどから、県外に住む福島県出身の私も連覇の知らせを聞くたび、勇気と元気を頂いてまいりました。コロナ下ではありますが、生きている幸せを感じて、メンター、自分、仲間を信じて、希望と光を掲げて生きたいものです。あらためてそう思わせる鈴木先生の講演でした。感謝です。

(人を大切にする経営学会 本田佳世子)

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