坂本光司先生の経営学:企業の「あり方」について(4)

 坂本先生の著作について、勉強し直しています。
坂本先生は、著書“経営者のノート”のなかで「1)企業の“あり方”について、2)経営者の“あり方”について、3)企業の“やり方”について、4) “企業と社員”について、5) “正しくある”ことについて」それぞれ指針を示されています。今回も、そのなかから「企業の“あり方”について」の一部をご紹介させて頂きます。

.企業の“あり方について⑦

「五方良しの経営」のなかで、経営者・幹部社員が最も重視すべき人は、顧客や株主ではなく、社員とその家族である。その幸せづくりこそが経営者の仕事である。
 坂本先生は、このように述べられています。「企業とは、社員や顧客などを幸せにするための、また幸せになるための場所のことである。しかし現実は、社員にノルマを課したり、社員同士に過度な業績競争をさせたり、社員に長時間労働を課している企業が数多くある。“企業とは何か”、企業とはどういう場所なのか”を勘違いして経営を進める企業は、いずれ内部から崩壊していく。」
 長時間労働や過酷なノルマを問題にするニュースが後をたちません。どうしてそのようなことになるのかというと、“企業として過度な利益を求める”からでしょう。「企業とは、利益を最大化するために存在する。そのような成果を出すことが経営である。」と勘違いしている経営者が多いことを、坂本先生は問題視されているのだと思います。
 坂本先生は、「その企業に関わる人たち(社員、取引先の方々、顧客、地域の方々‥)の幸せになるような経営をしていれば、利益は自ずと付いてくる」ことを 企業調査で実証されてきました。「1人でも多くの経営者が、このことに気付いてほしい」と、日夜活動されているのです。

.企業の“あり方について⑧

経営者や幹部社員が「5人」を大切にしているかどうかは、相手が評価することである。
 坂本先生は、このように述べられています。「経営者や幹部社員が、“5方良し”の経営をぶれずに行っているか否かは、経営者や幹部社員の言動だけではわからない。重要なことは、相手がそう感じているかどうかである。そのことを確認するための有効な方法の1つが、“社員満足度調査”、“社外社員満足度調査”、“顧客満足度調査”、“地域住民満足度調査”を実施することである。」
 経営者や幹部社員が“5方良し”の経営を実践していても、例えば「社員や協力企業の社員にはそのような実感がなく、伝わっていなければ意味がない」と、坂本先生は言われているのだと思います。また、現実問題として“社員に浸透していく”ところがもっとも難しい課題でもあると、個人的には感じています。ゆえに、坂本先生は「信頼できる外部機関に“満足度調査”を定期的に依頼し、改善点を解決する必要がある」と言われているのでしょう。
 “個人の満足度”も各人各様なところがありますが、「改善に向けて取り組むべき課題が見つかり、それを解決していけば、全体としての社員の満足度が高まりモチベーションも高まる」と、私は理解しています。

人を大切にする経営学会 人財塾2期生(合同会社VIVAMUS)中村敏治

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