「障がい者の特長を生かせ!」2つの視点から

「障がい者の特長を生かせ!」2つの視点から

◎坂本ゼミの山元証さんの投稿から

本を読む生活78

「積極的障がい者雇用のススメ」賀村研

就労継続支援A型事業所経営者の書かれた本です。

障がい者雇用研究でも有名な坂本光司先生の研究室にいたのに障がい者雇用に関する知識は殆どありません。ただ、坂本研究室のゼミ合宿ではこうした事業所を幾つも見て回りました。基本から見ていきましょう。

1.2016年段階の障害者数

身体障がい者 393万7千人 国民の3.1%

知的障がい者 74万1千人  国民の0.6%

精神障がい者 392万4千人 国民の3.1%

実に国民の6.7%に当たります。この数字は公表されたものですから実際にはもっと多いのかも知れません。

皆さんも身近な所に障がい者のいる方も多いと思います。

私の父も、私が小5の時にお茶刈り機で生死を彷徨う大怪我をして身体障がい者となりました。

2.障がい者就労支援施設は3種類(データは2016年時)

2-1就労移行支援事業 2.983事業所、利用29.626名

職場への就労と定着を目指し、賃金は無し。

2-2就労支援A型 2.668事業所、利用47.733名、平均賃金、月額66.412円

現段階では一般企業への就職が厳しい障がい者に向けて雇用契約をする事業所。技能、知識を養い企業への就労移行を目指す。

2-3就労支援B型 9.223事業所、利用196.019名平均賃金、月額14.838円

簡易な作業を行い、短時間利用から生活リズムを安定させる。生産活動を通じて一般就労を目指す。非雇用

3.就労支援の問題点(2016年時点)

事業所運営には障がい者一人に日額6.000円が支払われます。これは一律なので例え1分でも出所でも支払われるために、一日の労働時間を4時間としている所も多く、障がい者がもっと働きたいと思っても制限されてしまいます。

この中で筆者のカムラックという施設は6〜8時間の就労を支援しています。この会社はIT会社なので、ハンデを持つ人には比較的仕事が覚えやすい内容になります。

4.企業側の問題点。

雇用者43.5人以上の企業の法定障がい者雇用率はこの3月から2.3%になりました。分かるだけでも6.7%の障がい者に対して、まだまだ低い数値ですが現在も雇用できない事業者はお金を払うことで免除されています。最も大きな問題は障がい者個々の意識と会社の業務の与え方、周囲の健常者の感じ方にミスマッチがある事を筆者は指摘しています。

せっかく、就労支援で送り出しても企業側で障がい者としての見方しかしない為に、スキルアップをしたくても出来ず辞めてしまう方もいるようです。

5.カムラックのチャレンジ

筆者の会社カムラックは、障がい者の方の目線でこうしたことの無い様に様々な企業と提携し、福岡県でIT系サービスを行なっています。

一例はアイドルグループのマネジメント会社と提携し、すまっぽん、と言うアイドルの卵の沢山あるSNSや webサイトを画面で纏めて表示して、アイドル追っかけ達がいつでも気軽に見れるようにしたサイトです。福岡をみんなで盛り上げよう!と言うコンセプトです。

売れないアイドルは稼ぐどころか事務所に月謝を払っている。世間に認められる機会が少ないアイドルの卵を、言わば同じ環境とも言える障がい者がITスキルでサポートするスキームです。

障がい者は近くて遠い存在の人も多いと思います。しかし、私達も突然、障がい者になる可能性はありますし、身近にそういう人が出来る可能性もあります。障がいのある方々に違和感を持たないように健常者が障がい者の方々と接する機会をもっと増やすことだと思います。

◎横浜市のショコラボの伊藤会長の投稿から

SNSのお陰、息子の命の恩人に会えました👏✌️

8時間にわたる命を賭けた大手術。今から18年前のこと、息子は当時8歳でした。

不動産投資研究所を独立開業して2年目。ただでさえバタバタの日々でした。

そんな折、ある事故で救急搬送されたと、ワンルームの事務所に電話が鳴りました。

それから色々なコトがあり、確か1〜2ヶ月入院をしました。

退院後も足には麻痺が残り、息子はしばらくの間、歩けなくなっていました。

しかも、入院中の検査で、このままだと、息子の命に危険をはらむ症状が内在している事が判かりました。

その危険を取り除くためのオペは、とてもとても難しい手術だったようです。

当時、東大病院・慶応大学病院・慈恵医科大など、大きな病院を必死に回ってオペを懇願しましたが、子供にはリスクが高すぎると軒並み大病院からは断られてしまいました。

それでも諦めずに探し続けると、オペをしてくれると言う病院に出会いました。

オペに備えて息子は更に3ヶ月間入院を余儀なくされました。

オペ当日は直前に親として署名をしたインフォームド・コンセント。当初6時間の予定だったオペは8時間に及び、最後の2時間は、私も生きた心地がせず、命が縮む思いでしたが、無事オペは成功しました。

その時の医師団の先生のうちの一人が、今日息子を訪ねにショコラ房へ立ち寄ってくれました。

この医師団の先生たちの勇気あるオペとチームワークがなければなければ、いま息子は生きていません。

このオペの成功があったからこそ、その後、私はショコラボを立ち上げたのだと思います。

当時の先生がショコラボの記事を見て、SNSで探し、本日息子に逢いに来てくれました。

確かに、SNSには功罪がありますが、今日は嬉しい再会でした❣️

本当にその節はお世話になりました‼️🙇‍♂️🙏🙇‍♀️

「人を大切にする経営学会」

中部支部

知野 進一郎

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