No169記憶に残る経営者の言葉69 伊那食品工業株式会社(長野県伊那市;食品製造販売)井上 修社長(当時)

今回は①2017年8月に坂本ゼミ夏季合宿先のひとつとして訪問し、朝の掃除、朝礼の見学、会社ご説明、井上社長のお話、施設見学、レストランでの食事と盛りだくさんだった視察と、②2017年12月に法政大学大学院の公開講座で井上社長に講演いただいたお話から記憶に残る言葉をお届けします。(井上社長は現在代表取締役会長となっています)

伊那食品の創業家である井上家。

井上社長のお父様が、一度事業がうまくいかず借金が残った状態で、ほかにはなかった粉末寒天の製造を目指して1958年に伊那食品を設立しました。

1937年生まれの塚越寛現最高顧問が創業間もなく21歳で入社され、数十年をかけて伊那食品を【いい会社】に導いていきます。

1951年生まれの井上社長は1979年に入社。91年の常務取締役営業本部長を経て、2005年に塚越寛現最高顧問からバトンタッチを受け代表取締役社長に就任されました。

創業家としてカリスマ経営者の後を継承することについて笑顔で胸の内を明かしてくれました。

“社外も社内も塚越会長を尊敬していて「針のむしろ状態だった」”

“我慢できるのだろうかと自問自答の末、父の言葉「つぶしちゃ困る」を思い出し、自分のことなど取るに足らない存在と思えたことで気持ちが楽になった”

掃除への思いについては深いものを感じました。

“社員やパートさんの中から掃除への価値観が現れるようになった”

“私がやらずに誰がやるという女性社員、元旦だけ掃除する男性社員、台風の日だけ掃除する社員”

井上社長の価値観は

“俺よりやっている人はいちゃいけない”

数回の掃除では到達できませんが、継続することで到達できる哲学が伊那食品工業の中心にあることを感じます。

井上社長は2019年に塚越会長の息子で副社長の塚越英弘氏に社長のバトンを譲りました。

“寒天を作る前に人を作る会社”という井上社長の言葉が笑顔とともに記憶に残ります。

以前に投稿した記事は 【No37いい会社視察2017/8/23、講演2017/12/16】 です。このブログ内を検索してご参照ください。

***補足***

この投稿では「法政大学大学院 政策創造研究科 坂本研究室」や「人を大切にする経営学会」での経験をもとに毎週火曜日にお届けしております。個人的な認識をもとにした投稿になりますので、間違いや誤解をまねく表現等あった場合はご容赦いただければ幸いです。(人を大切にする経営学会会員;桝谷光洋)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です