人生・命と向き合う機会

当社(といっても1人ですが)は、法人向けの経営コンサルティング、ビジネスコーチング、研修等を行う一方、昨年コロナ禍に入ったタイミングから一般の方向けにコーチ養成講座を開催しコーチの育成に取り組んでいます。また、今年から障がいや難病を抱える方に対しては無償で養成講座の受講を受け入れる取り組みを始めています。

この取り組みを始めたきっかけは、昨年よりEMBAを受講し大切にすべき五人の人のうちの一人「地域住民、とりわけ障がい者等社会的弱者」に対して真剣に取り組んでおられる企業様をたくさんご紹介いただく中で、自社では取り組みが全く出来ていない事に気づき、猛省したことがきっかけです。

現在のところ、
本年1月〜からスタートした第2期で1名(進行性筋ジストロフィー)の方が受講完了し、7月からスタートした第3期も同様に1名(SLE:全身性エリテマトーデス)の方に受講いただいております。

私がこの取り組みを始めた理由の一つには「障がいや難病等を持った方々のお役に立ちたい」という想いはありますが、実は1番の理由はそこではありません。

我々コーチの世界には「コーチ自身がエビデンスであれ」という言葉があり、コーチがいかにクライアントにとって「生き方の見本であるのか」が重要視されています。言い換えれば、「如何に自分の人生と向き合い真剣に生きているのか」がコーチの大切な資質であるということです。

その意味において、「障がい、難病等を持ちながらも懸命に、前向きに生きている方」というのは本質的にコーチの資質があると考えたのです。

そのような想いでスタートした取り組みだったのですが、取り組んで早々、私の仮説は想定以上のものである事に気付かされました。

それらの障がいや難病を持った受講生の一言一言の重みが全く違うのです。
それ以外の受講生ももちろん真剣に取り組んでおり、素敵な方ばかりなのですが、
確実に何かが違うのです。では、一体何が違うのか?

私なりの結論は「人生・命と真剣に向き合った機会の有無」でした。

少し次元が違うかもしれませんが、
「経営者として大成するには、三つの体験のいずれかを持たねばならぬ。戦争か、大病か、投獄か」
といわれる事がありますが、実はそれにも近いものがあるのではないかと思っています。

そのような方々の発言に、他の受講生も強く刺激を受け、
講座の充実度が増しているように思います。

このような事実から「弱さ」とは、ある物差しにおいての弱さであって、
見方や活かし方、捉え方によっては強みになる世界があるのではないか、
と改めて思います。

私としては、「コーチ」という仕事がその一つの選択肢にできないか、
そう考えながら活動をしているつもりです。

そんな中、数ヶ月前、現在行われている第3期の養成講座を受講中の難病(SLE)を抱えた受講生から、
SLEに加えて先日ガンが発覚し、手術が必要であるとの話がありました。

その後に行われた手術は無事成功。
術後に感染症が発症し苦労されていたのですがなんとか克服。
その後、その受講生から報告とお礼のメッセージをいただいたのでご紹介させていただきます。

「渡邊さんこんにちは。
先日は申し訳ありませんでした。
そして日程調整ありがとうございました。

あれから、病院にかかる事もなく、感染症を撃退いたしました!!
ビジュアライゼーション(※注釈 理想の状態を映像化すること)とアファメーション(※注釈 自身に対する肯定的な宣言をすること)ってほんとに大切ですね。
これをやっているといいようにしかいかないのを体感してます。
ただ正直やはり、胸をなくした喪失感に耐えられず何日か泣きました。
でもそのあと心落ち着け瞑想することができるようになった自分がいます。

渡邊さんと、コーチングと、共に学ぶ皆さんとの出会いとのお陰だと思ってます。本当にありがとうございます。

会社だと、効率化重視のため、病気になり、色んな事に時間がかかったりしてしまう自分に臆病になってました。
渡邊さんの講座も、正直、途中で体調が悪くなって迷惑をかけてしまうのではないかとか、理解が遅いため学びについていけるのかと不安ばかりでした。
それこそコンフォートゾーン(※注釈 マインドが居心地が良いと感じる状況)にこもっていたのです。

でもAちゃん(講座のご紹介者)の、Bちゃん(ご本人)しか思いつかなくてって言ってくれた信頼の言葉と、
他人と比べなくていいんだという思いで学び始め、本当に今は、飛び込んでよかったという思いしかありません。

なんだかもう、終わりの挨拶してるようですが、やっと入り口に立てたような思いでいます。
これからも学び、実践していきたいと思ってます。

病気や障がいがあるとかないとか関係なく、様々な選択肢のある世の中を作っていきたい改めてそう思ってます。
いつもありがとうございます。」

現在進行形で自身がとても辛い状況の中にいるにもかかわらず、
ネガティブになり続けることなく、
むしろ「病気や障がいがあるとかないとか関係なく、様々な選択肢のある世の中を作る」
という利他的な力強い目的や目標を持たれている事に、ただただ関心するばかりです。

また、難病という好まざる状況ではあると思うのですが、
自身の人生や命を直視しているからこそ、伝わってくる真剣度を感じました。

私としては、まだまだ取り組みを始めたばかりで小さな取り組みではありますが、
今後とも障がいや難病を抱える方の「弱み」が少しでも「強み」に変えられるお手伝いをしていければと考えております。

最後に、このような取り組みを始める気づきのきっかけとなった、
千葉商科大学EMBAプログラム、坂本先生、登壇企業の方々に厚く御礼を申し上げたいと思います。

人財塾第3期・第4期 渡邊佑(合同会社Coaching4U)

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